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★死亡隠して年金受給 道内で不正相次ぐ
04/22 07:00、04/22 15:40 更新
自宅に母親の遺体を放置したとして、死体遺棄容疑で札幌市の警備員の男が20日逮捕された事件で、
道警は母親の年金をだましとることが目的だったとみて、詐欺容疑でも捜査を進めている。
道内では、家族の死亡を隠すなどして年金を不正受給する事件が相次いでおり、自治体関係者からは
「制度自体の改革が必要」との声も漏れる。高齢者の「生存確認」の難しさが浮き彫りになっている。
「母親が死亡したことが知られると年金がもらえなくなると思った」。死体遺棄容疑で逮捕された
札幌市東区の警備員山崎靖彦容疑者(51)は、札幌東署の調べにこう話したという。
同署によると、母親の久子さんは2014年ごろに死亡したが、山崎容疑者は札幌市に死亡届を
提出していなかったという。同容疑者は「振り込まれた年金は生活費に使った」と供述しており、
同署は年金を受け取るため、母親が死亡したことを隠したとみている。
同容疑者と同じマンションに住む主婦(69)は「数年前から母親の姿が見えず、住民の間でも
『おかしい』と話していた」と漏らす。同容疑者に母親の安否を尋ねると「青森に行っている」などと答えたという。
日本年金機構は、住民基本台帳ネットワーク(住基ネット)を活用し、年金受給者の生存確認を
行っている。東区の事件のように、自宅に遺体を放置するなどして自治体に死亡届が出ていなければ、
「不正があっても把握できない」(関係者)のが実態だ。
住基ネット未登録の場合などに、受給者本人が氏名や住所などを記入して同機構に提出する「現況届」も、
認知症や体が不自由な人の場合は家族の代筆が認められており、虚偽の「生存報告」が可能だ。同機構は
「不正を疑う前提になっておらず、現況届の記載内容だけで虚偽を見抜くのは難しい」と漏らす。
道内では今年2月、病死した夫の遺体を放置して年金計140万円を不正受給したとして室蘭市の女が
詐欺容疑で逮捕された。14年5月に函館市内で一部白骨化した男性の遺体が見つかった事件でも、
男性の死亡届を出さず、7年近くにわたり年金計約1400万円をだまし取ったとして義理の娘が
逮捕された。11日には、死亡した義父を生きているとした虚偽の現況届を出し、年金約90万円を
だまし取ったとして、胆振管内白老町の女が逮捕される事件も起きた。(報道センター 木村直人、下山竜良)
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