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★熊本 死者４１人に 避難９万人、余震３３０回
2016年4月17日 朝刊
九州で相次いだ震度６強の地震で熊本県などでは十六日、熊本市や南阿蘇村などで
男女三十二人が死亡、益城（ましき）町で十四日に最大震度７を観測して以降、
死者は計四十一人となった。九州の広範囲で千人以上が重軽傷を負った。
熊本県では約九万人が避難。土砂崩れや倒壊した建物で生き埋めになった人もおり、
県警によると南阿蘇村で少なくとも四人が不明。県警や自衛隊は行方不明者の救出作業に当たった。
気象庁は十六日、熊本県熊本地方で十四日夜に震度７を観測して以降、一連の地震発生回数が、
十六日午後十時現在、三百三十八回発生し、二〇〇四年の新潟県中越地震に次ぎ過去二番目の
ペースで多発していると明らかにした。
前線を伴った低気圧が急速に発達しながら黄海から日本海、北日本へ進行した影響で、
南からの湿った空気が低気圧に流れ込み、九州北部地方は十六日から十七日にかけ、
前線を伴う低気圧の影響で大雨や暴風の危険が高まった。気象庁は十六日夜、
熊本県全域に大雨警報を発表、宇土市など県内各自治体は避難勧告を出した。
十四日の震度７に始まった一連の地震活動について、専門家は当初の「日奈久（ひなぐ）断層帯」
から、北側で接する「布田川（ふたがわ）断層帯」に拡大したとみている。大分県の地震は
「別府－万年山（はねやま）断層帯」で起きたとみられる。大分でも十六日未明に震度６弱を
観測するなど広い地域で活発な余震が続いた。
熊本県警によると、南阿蘇村の大規模な土砂崩れなどで、複数の人が生き埋めになった。
アーチ状の阿蘇大橋（全長約二百メートル）が崩落するなど道路が寸断され、孤立している住民も多数いる。
一階がつぶれて倒壊したアパートの下敷きになり、東海大の学生らが死亡したことも判明。
村内の体育館で約五百人が孤立状態になっている。
十六日に亡くなった人は圧死や外傷性窒息死が多く、家屋や家具の下敷きになったとみられる。
九州の広い範囲で強い余震が断続的に続き、住民は学校や体育館などの避難所に身を寄せた。
熊本県によると、九百人以上が重軽傷を負い、福岡、大分、佐賀、宮崎の九州各県で負傷者が出た。
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【熊本地震】１４日からの一連の地震 熊本で２９人死亡 [04/16]
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