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★トルコへの難民送還を開始 「強制的にシリアへ」人権団体懸念
2016年4月4日 朝刊
【ロンドン=小嶋麻友美】欧州に流入する難民・移民対策として欧州連合(EU)が三月、
資金援助やビザ優遇策と引き換えにトルコとの間で合意した送還策が、四日から始まる。
密航船でギリシャに着いた難民らは原則、トルコに送り返されることになるが、
難民らの人権が保護されるかどうか不安は残ったままだ。
送還は、三月二十日以降にギリシャに着いた密航者が対象。ギリシャからの報道では、
トルコの客船二隻でギリシャの離島からトルコ沿岸の都市ディキリに送り、一日二百五十人
ほどを想定している。EUは警察や専門職員を数百人規模でギリシャに派遣するが、
スムーズに始まるかどうかは見通せない状況だ。離島の収容施設では一日、難民や移民が
フェンスを壊し、送還策に反発した。
一方、国際人権団体アムネスティ・インターナショナルは一日、トルコがシリア難民らを
シリアに強制的に送り返していると告発した。トルコ国内で集めた難民らの証言によると、
一月中旬以降、一日約百人のペースでトルコ南部ハタイ県から強制的に送還されているという。
アムネスティのダルイセン欧州・中央アジア部長は「EUは自らの国境を守るのに必死で、
トルコが安全ではなく、日に日に危険を増しているという単純な事実を無視している」と批判。
これを受け、国連のサザーランド事務総長特別代表も、英BBC放送で「(トルコに送り返された
難民らが)シリアに送還されることがない、という十分な保証が必要だ」とくぎを刺した。
国連難民高等弁務官事務所によると三月にギリシャに到達した難民・移民は二万六千八百人で、
二月の半数以下だった。一方で、年初から三月末までに、リビアなど北アフリカから地中海を
渡ってイタリアに着いた難民・移民は約一万八千八百人に上り、昨年同期の一・八倍。EUと
トルコの合意後、難民らがギリシャを避けて目的地をイタリアに変更していることも考えられ、
EUの対応は「いたちごっこ」になる可能性もある。
URLリンク(www.tokyo-np.co.jp)
EU・トルコが合意した難民・移民対策
URLリンク(www.tokyo-np.co.jp)