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★高浜原発3、4号機の運転差し止めを大津地裁が決定 稼働中、全国初の停止へ
産経ニュース / 2016年3月9日 16時8分
関西電力高浜原発3、4号機(福井県高浜町)の運転差し止めを滋賀県の住民29人が
求めた仮処分で、大津地裁(山本善彦裁判長)は9日、運転差し止めを命じる決定をした。
原子力規制委員会の新規制基準に合格した原発、さらに運転中の原発に対し、運転停止を
命じる仮処分決定が出されたのは初めて。仮処分はただちに効力が生じるため、
関電は運転中の3号機を停止させる方針。
決定は「福島の原発事故を踏まえた過酷事故対策についての設計思想や外部電源に依拠する
緊急時対応、耐震基準策定の問題点があり、津波対策や避難計画にも疑問が残る」と判断。
「関電は安全性が確保されているとの主張、説明を尽くしていない」とした。
2基は昨年2月、規制委の審査に合格。関電は3号機を今年1月下旬、4号機を2月下旬に
再稼働させた。4号機は機器トラブルで停止している。
関電は「到底承服できるものではない」とコメント。今後、決定取り消しを求めて異議を
申し立てる方針だが、異議が認められない限り、2基の継続的運転は困難となる。
双方の意見を聴く審尋で、住民側は「関電が想定した基準地震動(想定される最大の揺れ)
以上の地震が起きる可能性がある」と主張。一方、関電側は基準地震動を超える地震が
起こることは考えられないと反論した。仮に基準地震動を超える地震が発生しても
「耐震対策を講じており、原発が危険な状態に陥ることはない」としていた。
同原発をめぐっては、再稼働前の昨年4月、福井地裁で再稼働を認めない仮処分決定が出されたが、
同12月に関電の異議が認められ、決定が取り消された。住民側は名古屋高裁金沢支部に抗告している。
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