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★日本外交の大転換、台湾の位置づけが一気に上昇
中台有事に日本が駆けつけることに?
2016.2.10(水) 部谷 直亮
1月16日の台湾総統選挙は、民進党の蔡英文氏の圧勝によって終わりました。
この件について、日本外務省は世界でも早い段階で祝意を表しましたが、その内容は驚くべきものでした。
端的に言えば、「台湾は日本が解禁した限定的な集団的自衛権の対象である」と婉曲ながらも直載に表明したのです。
■岸田外相、台湾を中国や韓国以上の存在と言明
まずは岸田外相の台湾総統選挙の結果についての談話を見てみましょう。
(前略)
2.台湾は日本にとって、基本的な価値観を共有し、緊密な経済関係と人的往来を有する重要なパートナーであり、
大切な友人です。政府としては、台湾との関係を非政府間の実務関係として維持していくとの立場を踏まえ、
日台間の協力と交流の更なる深化を図っていく考えです。
(後略、太字は筆者)
ここから読み取れる特徴は、日本における台湾の政治的地位が米国に次ぐものであり、
中国や韓国よりも格上であると表明したことです。
岸田外相は、「基本的な価値観を共有し、緊密な経済関係と人的往来を有する重要なパートナーであり、
大切な友人です」と台湾を位置づけました。この発言と、以下に並べた他国に対する外務省の表現と
比べればそのことがよく分かるのではないでしょうか。
URLリンク(jbpress.ismedia.jp)
・米国:基本的価値及び戦略的利益を共有する同盟国
・中国:緊密な経済関係や人的・文化的交流を有し、切っても切れない関係。
同時に、政治・社会的側面において多くの相違点を抱えており、時に両国間で摩擦や対立が生じることは不可避
・韓国:日本にとって最も重要な隣国であり、良好な日韓関係はアジア太平洋地域の平和と安定に
とって不可欠(注:2015年3月までは「価値観の共有」も盛り込まれていたが削除された)
・インド:世界最大の民主主義国として、普遍的価値観を共有
・ロシア:安全保障、経済、人的交流など様々な分野において協力関係。しかし、領土問題あり
・豪州:基本的価値と戦略的利益を共有するアジア太平洋地域における戦略的パートナー
・EU:基本的価値及び原則を共有。国際社会の多くの諸問題で日本と共通の立場
・NATO:基本的価値とグローバルな安全保障上の課題に対する責任を共有するパートナー
・英国:幅広く価値を共有していることを背景に、様々なレベル・分野において緊密な協力関係
これらをよく見ると、「大切な友人」「価値を共有」「緊密な経済・人的関係」の3要件を満たしている
国家は台湾以外にありません。それを超える表現は「同盟国」「価値と戦略的利益を共有」の米国しかないのです。
つい最近までの外務省の表現では、台湾は「台湾は緊密な経済関係を有する重要なパートナー」とされており、
「大切な友人」「価値の共有」「緊密な人的関係」という言葉は含まれていませんでした。
この表現は、外相は2015年3月から、外務省は同4月以降の「外交青書」から、総理は同7月以降に使い始めたものです。
URLリンク(jbpress.ismedia.jp)
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