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★私たちの問題としてヘイトを撃つ 【カナロコ・オピニオン】カウンターを呼び掛ける
カナロコ by 神奈川新聞 1月31日(日)8時40分配信
きょう31日、川崎市内で12回目を数えるヘイトスピーチ(差別扇動表現)デモが行われる。
私は抗議のカウンターに1人でも多くの人が参加するよう呼び掛ける。
少数者を攻撃する差別集団を言下に非難、拒絶し、公正とは何かを示すために、である-。
「しばしば忘れられることだが」とリタ・イザックさんは言った。国連のマイノリティー(少数者)
問題特別報告者。25日、都内で開かれたシンポジウムでヘイトスピーチの害悪について警鐘を鳴らした。
「それはマジョリティー(多数者)の社会も影響を受けるということだ。社会の中にある敵対心に鈍感になり、
ステレオタイプ化されたマイノリティーの人たちが『自分たちより劣った存在である』という言説をうのみにし、
それが社会規範になってしまいかねない」
リタさんが強調したのは、したがって、大多数に向けたメッセージこそが重要だということだった。
つまり「私たちの問題」だ、と。
「ヘイトスピーチの危険性はこれが最初の一歩になるということにある。ヘイトクライム(憎悪犯罪)は、
誰かが特定のグループを対象にせよと言わずして起きることはない。近隣を見回し、いきなり憎悪を抱く
ということはない。コミュニティーは通常、平和裏に共存している。人々の態度が変わるのはヘイトスピーチを
耳にしてからで、イスラム教徒はこうだ、キリスト教徒はこうだというメッセージを聞くと近隣が疑わしくなり、
監視するようになり、最終的に隣の家を焼くということになる」
日本人と在日コリアンが軒先を重ね、商店街であいさつを交わし、子どもたち学校で机を並べ、
病院の待合室で健やかなる日々を確かめ合う、川崎・桜本の日常がまぶたに浮かんだ。
「だからこそ国としてのスタンスを明確にするべきだ。それがヘイトスピーチを規制する法律をつくる
ということであるべきだと私は思うが、公のハイレベルの立場にある人物、政治家が批判するのでもよい。
国が何らかの対応しなければいけない」
そして、ヘイトスピーチ規制が表現の自由を侵害するのではないかという懸念については「どのような制約で
あっても表現の自由に干渉するというのは事実だ。だが、国際法の下で制限は適用可能であると定められている。心
配することはない」と言い切った。
いかなる社会でも無制限な表現の自由など存在せず、児童ポルノであったり、ジェノサイド(大量虐殺)の
扇動であったり、その社会ごとに許容不可能な言動があるという認識は論じるまでもなく、何よりヘイトスピーチは
弱い立場の人たちの言論を沈黙させ、その暴力から守られる権利は基本的人権として存在するという世界のスタンダード。
川崎市の、それとはほど遠い対応を思う。
■尊厳
京浜工業地帯の工場郡までひと足、在日コリアン集住地域として知られる川崎区桜本の中学校に通う
少年がマイクを握ったのは23日、「『ヘイトスピーチを許さない』かわさき市民ネットワーク」が開いた集会だった。
〈近づこうとしたら警察に止められ、あっち行け、来るなとひどい暴言を言われました。
差別する人たちに駄目と言っただけなのに、何で止められないといけないんだと思いました〉
涙で途切れ途切れになるスピーチを最前列から在日コリアン3世のオモニ(お母さん)と日本人の父が見守っていた。
13歳の真っすぐな目に焼き付くヘイトデモの光景。昨年11月8日、それは差別団体
「在日特権を許さない市民の会」のホームページで「反日汚鮮の酷い川崎発の【日本浄化デモ】を行います」
と告知され、集合場所の公園で「川崎に住むごみ、ウジ虫、ダニを駆除するデモを行うことになりました」
と宣言され、練り歩いたバス通りで「半島、帰れ」と在日コリアンの排斥が叫ばれた。
川崎市内では2013年5月からJR川崎駅前の繁華街周辺でこれまで11回のヘイトデモが繰り返されてきた。
その一団が初めて自分たちの街、桜本へと向かってきた。
>>2へ続く
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