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★韓国で虐殺ベトナム人慰霊像設置予定 作者は慰安婦像製作者
NEWSポストセブン / 2016年1月26日 7時0分
昨年12月に交わされた、いわゆる「従軍慰安婦」問題に関する日韓合意。
慰安婦支援の財団に日本政府が10億円を拠出し、安倍首相が元慰安婦に
「心からお詫びと反省の気持ち」を表明することで、問題の「最終的かつ
不可逆的」な解決とするはずだったが、案の定、韓国政府がぶれ始めた。
当初の懸念通り、日本政府が10億円拠出の条件として要求していたソウル
日本大使館前に建つ「従軍慰安婦の銅像」の撤去は一向に実行されないまま。
韓国政府は「銅像は民間団体が建てたもので、政府による強制撤去は困難」
と難色を示しており、「やはり朴槿恵大統領は信用できない」と日本側を
失望させている。
そんななか、朴槿恵政権を“第二の銅像”問題が襲うという事態が発生し、
「政権の進退にまで影響しかねない状況だ」(韓国人ジャーナリスト)という。
問題の“第二の銅像”とは、「ベトナムピエタの像」と呼ばれるもの。
日本語にすると「ベトナムの母と子供の像」といった意味だ。
現在、ベトナム人の母子をかたどった銅像が韓国人の彫刻家によって作られており、
それが今年中に韓国とベトナムの両国に設置される予定なのだという。
韓国においてなぜベトナム人の銅像が問題になるのか。突然にはピンとこない話だが、
その疑問を解くカギはベトナム戦争(1960~1975年)にある。
韓国は当時、北朝鮮と対峙する“分断国家”として反共産主義を国是に掲げていた
関係から、ベトナム戦争を戦うアメリカを積極的に支持。1964年から終戦まで、
延べ32万人もの兵士をベトナムに送り込んだ。だが、韓国軍はベトナムで多くの
民間人虐殺やレイプ事件を引き起こし、韓国現代史最大の汚点とされている。
ちなみに、ベトナム戦争への参戦を決断した当時の韓国の大統領は、朴槿恵大統領の
父親である故・朴正熙氏である。だからこそ、この“第二の銅像”は、朴槿恵政権へ
強烈なダメージを与える可能性を秘めているのだ。
ベトナムピエタの像を製作している韓国の彫刻家、キム・ソギョン氏と
キム・ウンソン氏は、なんとソウル日本大使館前の慰安婦像の製作者である。
韓国のハンギョレ新聞ウェブ版が1月15日に伝えたところによると、2人は、
「ベトナムを訪問して虐殺された多くの無名の子供を見たし、その姿がトゲとなり目を刺した」
「謝罪と反省の意味を込めて、理由も分からずに殺された人々を記録して慰霊したかった」
と銅像の製作意図を語っている。つまりこの銅像は、韓国軍によって虐殺された
ベトナム人を慰霊するためのものということだ。
また、2人は、
「韓国政府は日本軍『慰安婦』被害者問題に関して、日本政府に正確に謝罪を要求し、
受け取らなければならない。また、ベトナム戦争における民間人虐殺に対しても
正確に謝罪しなければならない。現在韓国政府は2つともできずにいる」
とも語り、ベトナムピエタ像の製作は、慰安婦問題の追及とセットであるとの認識を示している。
※週刊ポスト2016年2月5日号
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