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★【宜野湾市長再選】市民は現実的選択を強く望んだ 安倍政権と翁長知事の「代理対決」、知事に風吹かず
2016.1.25 00:35
宜野湾市長選は佐喜真淳氏を支援した安倍晋三政権と、志村恵一郎氏を推した翁長雄志県知事の
「代理対決」の構図だった。政府は今回の勝利で、市長選への影響を避けるために先送りしてきた名護市
辺野古沖の護岸工事に着手し、移設作業を加速させる構えだ。
一方、翁長氏にとって辺野古移設をめぐる政治姿勢を問われる信任投票の意味合いもあった。
6000票近い大差は、日々の暮らしを脅かす普天間飛行場が確実に返還される現実的な選択を
市民が強く望んでいることを示しており、対応の見直しが迫られる。
そもそも翁長氏への「追い風」は乏しかった。翁長氏は告示日の17日、街頭演説に立ったが、
何の反応も示さず車が次々と通り過ぎていった。激励のクラクションが鳴れば手を振って応えようと
していたが、拍子抜けした表情を浮かべた。
選挙戦では、保革融合の「オール沖縄」路線が共産党に対する忌避感が強い保守層と企業票の
切り崩しに逆効果になると判断。共産党サイドに街頭活動の自粛を求めたこともあった。
「秘策がある」
「山が動く」
翁長氏側近は終盤戦の19日、そう触れ回った。翁長氏は翌20日、大規模会議施設(MICE)建設計画
の規模などを急遽発表。建設・観光業界への浸透を狙ったものだが、そうした「秘策」も逆に業界からは
「利益誘導」「県政の私物化」などの批判を招いた。
基地負担軽減などで「政府との信頼関係」を訴えた佐喜真氏の前に、最後まで山が動くことはなかった。(半沢尚久)
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