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★殺害にプーチン氏関与の疑い 英報告書にロシア反発
1月22日 5時56分
イギリスに亡命したロシアの治安機関の元職員が10年前に放射性物質によって殺害された事件
を調べてきたイギリスの調査委員会は、プーチン大統領が事件に関与した疑いがあるという報告書を
まとめました。これに対しロシア政府は強く反発し、今後の両国の関係悪化の責任はイギリスにあると
警告しました。
プーチン政権を批判してイギリスに亡命したロシアの治安機関の元職員リトビネンコ氏が2006年に
放射性物質によって殺害された事件で、イギリス政府が設置した調査委員会は、21日、「計画は、
恐らくプーチン大統領によって承認された」として、プーチン大統領が事件に関与した疑いがあるとする
報告書をまとめました。
これについてキャメロン首相は訪問先のスイスで、「報告書は、ロシア政府が殺害に関わったことを示
すものだ。ロシアに対する追加の対抗措置も排除しない」と述べました。イギリス政府はロンドンに駐在
しているロシア大使を外務省に呼び、懸念を伝えるとともに、事件に直接関わったとされるロシア人の
元同僚ら2人の資産を凍結することを決めました。
これに対しロシア側は強く反発し、ロシア大統領府のペスコフ報道官は「推測にもとづく調査結果を
受け入れることはできない」と述べ、今後の関係悪化の責任はイギリス側にあると警告しました。
内戦が続くシリア情勢などを巡って欧米諸国とロシアの協力が必要とされる時期だけに、
今回の報告書による影響が懸念されます。
■英首相「追加の対抗措置も」
イギリスの調査委員会がロシアのプーチン大統領が事件に関与した疑いがあるという報告書をまとめた
ことについて、イギリスのキャメロン首相は、21日、訪問先のスイスで、「報告書はロシア政府が殺害に
関わったことを示すものだ。ロシアに対する追加の対抗措置も排除しない」と述べました。一方で、
キャメロン首相は、シリア情勢を巡る対応などを踏まえ、ロシアとは一定の関係を維持する必要が
あるという考えも示しました。イギリス国内では、ロシアに対してより厳しい措置を求める声が出ることも
予想され、キャメロン首相は、難しい対応を迫られることになりそうです。
■ロシア「推測に基づく調査」
ロシアの治安機関の元職員が10年前にロンドンで毒殺された事件で、イギリスの調査委員会が
プーチン大統領が関与した疑いがあるとする報告書をまとめたことに対し、ロシア側は強く反発しています。
イギリスの調査委員会の発表のあと、ロシア大統領府のペスコフ報道官は「推測に基づく調査結果を
受け入れることはできない。両国関係の雰囲気をさらに悪化させることになる」として、今後の関係悪化の
責任はイギリス側にあると警告しました。また、ロシア外務省のザハロワ報道官も「イギリスの司法当局と
政府による偽の調査結果は、矛盾しているだけでなく、犯罪的ですらある。ロシアとその指導者を中傷す
るためのものだ」と非難しました。
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