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★上がり続ける在沖縄米軍施設賃借料 政府、引き下げ検討へ 地主らへの「配慮」で膨らんだ政策を見直し
2016.1.4 05:00
政府が、在沖縄米軍の使用している土地に関し、沖縄の市町村を含む土地所有者に支払う賃借料の
引き下げを検討する方針を固めたことが３日、分かった。賃借料が平成２９年度に１０００億円を
突破する見通しであることから、適切な価格水準を再検討する。防衛装備品は高機能化により調達、
維持費が膨らんでおり、防衛予算見直しの一環として行う。
政府は防衛予算で、米軍に基地や倉庫などの施設を提供するための土地約２万３１００ヘクタールに、
自衛隊使用の土地約６９０ヘクタールを含めた賃借料を計上し、土地所有者に支払っている。
沖縄が本土復帰を果たした昭和４７年度は１０６億円だったが、平成２７年度に９倍超の９７８億円に
膨れ上がった。２８年度予算案は９９０億円を計上。２９年度には１０００億円を超える見通しだ。
賃借料の算定は、周辺の土地の取引価格などを参考に評価額を定め、それを基に地主と交渉して決めている。
このため政府は、従来の算定方式を見直し、賃借料が民間賃料と比べて適正水準にあるかどうかなどを確認する。
ただ、政府関係者は、賃借料が跳ね上がった背景について「先の大戦での歴史的経緯や、沖縄の基地負担
への配慮がある」と説明する。「土地を所有する地主や市町村への支援策のひとつとして値上げの要望に
できるだけ応えてきた」（自民党関係者）ともされている。
実際、沖縄県内の一般の土地価格の推移と比較して米軍施設の賃借料は際立って上昇している。
沖縄県庁近くの那覇市久茂地の土地価格は１０年以降、ほぼ横ばいで上昇傾向にはない。那覇市の民間家賃も、
経済状況から１６年に下降局面を迎えるなど上下している。これに対し、米軍施設の賃借料はバブル崩壊や
景気悪化などに関係なく、上がり続けている。
政府は、海洋進出を続ける中国や核ミサイル開発を進める北朝鮮への対応が急務となる中で、
厳しい財政状況も踏まえ、これまで切り込むことのなかった在沖縄米軍の借地料についても見直すべきだと判断した。
URLﾘﾝｸ(www.sankei.com)
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