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★オバマ政権の8年でアメリカは明らかに劣化と落合信彦氏実感
2015.12.24 07:00
作家・落合信彦氏は先般、母校であるオルブライト大学の卒業50周年を記念した
ホームカミングパーティに出席するために渡米し、約2週間にわたってアメリカに滞在した。
大学があるペンシルバニア州レディングのほか、ワシントンD.C.やフィラデルフィア、
ボストンなどの都市も訪れたというが、2年前の訪米時と比べても大きな変貌を感じ取ったという。
落合氏が指摘する変化とは。
* * *
それは、新しい移民が社会のあらゆるところに定着しているということだ。
運転手、飲食店の従業員だけではなく、各都市でも超一流とされるホテルでもエチオピアや
ジャマイカ、メキシコといった国々からの移民ばかりがサービスマンとして働いていた。
かつて訪米した時には白人がやっていた仕事が、どこもかしこも移民に置き換わっていたのだ。
アメリカは成り立ちからして「移民の国」ではあるが、今の人口3億人あまりのうち
5000万人が新しい移民であり、イリーガル(不法移民)が1200万人もいる。
オバマは、2014年11月に移民制度改革を発表し、一定の条件を満たした不法移民の滞在や労働を
認める方針を打ち出した。彼らは人件費が安いから、ホテルや飲食店などはどんどん彼らを雇用しているのだ。
さらに、オバマは貧困層に対する救済策を拡充した。それによってアメリカは〝不法移民にも
カネをバラ撒いてくれる国〟とのイメージが広がり、メキシコなどからの不法入国者が激増している。
オバマの政策は、アメリカを酷く不健全にした。2008年の大統領選で、オバマは
「アメリカの格差をなくさなければならない」「再分配して所得をできるだけ平等に
しなければならない」と公約を掲げた。それを実行した結果、どうなったか。
働けるのに働かない者にまで生活保護を与え、バラ撒きを強化し、その原資を中産階級から
税金として取り上げたことにより、中産階級が没落して貧困層が増えた。一方で富める者は
ますます富を蓄え、上位1%の人々の富が下位90%のそれを超えるほどに格差が拡大したのである。
そして移民だ。イリーガルまで次々に受け入れたことによって社会は不安定になった。
移民からは「もっと福祉の充実を」という声があがる一方で、「仕事が奪われる」
「税金が重くなる」として移民を敵視する人々が生まれた。差別的な発言も許容される空気が出てきている。
オバマの8年間で、明らかにアメリカは劣化した。なにしろ人々の表情が暗く、エネルギーを感じない。
こんなアメリカは初めてだ。何人かの友人と話しても、口から出てくるのはオバマに関する愚痴ばかり。
レーガン時代とはまったく違うアメリカになってしまった。その劣化が、世界を混沌に陥れているのではないかと感じた。
※SAPIO2016年1月号
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