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★【社説】W選後の国政 野党は連携に知恵絞れ
2015年11月23日
野党がバラバラで選挙を戦えば、安倍晋三首相率いる与党を利するだけだ。来年夏の参院選。
安倍政権に異を唱える民意を結集するための受け皿づくりに、野党は連携して知恵を絞るべきである。
大阪府知事・市長のダブル選はともに、橋下徹大阪市長が代表を務める地域政党「大阪維新の会」
公認候補の勝利に終わった。
橋下氏は政治家から身を引くことをいったん表明したが、ダブル選勝利を受けて、住民投票で否決され
た「大阪都構想」の復活に向けて、安倍官邸との連携を模索することになるだろう。
その際の足場となるのが、府知事選の告示直前に結成した国政政党「おおさか維新の会」である。
維新の党から除籍処分された大阪系議員を中心に十九人の国会議員らが参加する。
自民党本部は選挙戦で谷垣禎一幹事長ら党幹部が応援に入るなど「非維新」勢力を結集して
戦った自民党府連を全面的に支援した。
しかし、首相や菅義偉官房長官は橋下氏の政策や憲法改正の主張などを評価している。
首相を軸に考えれば、おおさか維新は「完全野党」と言えない状況である。
来年の参院選に向けた野党連携を考える場合「首相に近い野党」は除いて考える方が妥当だろう。
民主党と維新の党は九月末から政策協議を始めた。維新分裂で停滞しているが、
来年の通常国会前の統一会派結成を目指して協議を加速するという。
民主党内では、前原誠司元代表と細野豪志政調会長が、年内に解党して維新の党との新党結成を
主張している。岡田克也代表らは否定的だが、維新の党側では江田憲司前代表が同調する。
共産党は、安全保障関連法の廃止に向けた「国民連合政府」構想と野党間の選挙協力を提案した。
いずれも安倍自民党の「一強多弱」状態を脱するための試みだ。
参院選では三十二の改選一人区が勝敗を左右する。自民党の選挙地盤を崩すのは容易ではない。
野党はこの際、共産党を含めた幅広い共闘を模索したらどうか。
候補者調整はもちろん、選挙区で無所属候補を各党が推薦し合うなど、さまざまな方法がある。
民主党内の保守系や支持基盤の連合などに共産党との連携に慎重論があるというが躊躇(ちゅうちょ)
することはない。自民党はかつて政権復帰のため、五五年体制下で激しく対立した旧社会党とも
連立を組んだ。この貪欲さは見習ってもよい。
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