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★【異形の中国】史上例をみない“詐欺的作為”か 海外投資家は中国から一斉引き揚げ開始
2015.11.07
中国の外貨準備高は帳面上、世界最大で3兆6500億ドル(約443兆1465億円)=2015年6月末現在=
だが、それなら、なぜ、米国債を徐々に取り崩しているのだろう? 直近の7月から9月だけでも、2290億ドル
(約27兆8028億円)を売却しているのだ(米財務省速報)。
従って、中国の外貨準備にはカラクリ、それも史上例をみない“詐欺的作為”がなされているとみるエコノミストが
増えている。ドル資産が、一夜にしてブラックホールに吸い込まれるように消える恐れが強まった。
CIA(米中央情報局)筋の調査で、中国から不正に流れ出した外貨は3兆800億ドル(約373兆9428億円)
とされる。となると、15年6月末の外貨準備高は、差し引き5700億ドル(約69兆2037億円)でしかない。
単純計算はともかく、複雑な要素が絡む。
第1に、最も重要な外貨準備指標は「経常収支」である。この数字をみると15年3月まで1年間の統計は
2148億ドル(約26兆788億円)。ところが、外貨準備は同期間に2632億ドル(約31兆9551億円)
減少している。膨大な外貨が流失しているから、数字の齟齬(そご)が起こるのだ。
そこで嘘の上塗り、つまり架空の数字をつくりかえ、粉飾のうえに粉飾をおこなう。となると「GDP(国内総生産)が
世界第2位」というのも真っ赤な嘘になる。GDPのなかで、「投資」が締める割合が48%、こういうことはどう考えてもあり得ない。
例えば、現代版シルクロード経済圏構想「一帯一路」は財源が400億ドル(約4兆8564億円)である。
ベネズエラに投資した額は450億ドル(約5兆4648億円)前後、アンゴラへの海底油田への投資は
焦げ付いたという情報があり、リビアでは100ものプロジェクトが灰燼(かいじん)に帰した。
以下、スリランカ、ジンバブエ、スーダン、ブラジルなど。世界中で中国が展開した世紀のプロジェクトが挫折している。
つまり、対外純資産が不良債権化している。オーストラリア、カナダ、ニュージーランドなどでは鉄鉱石鉱区を買収し、
開発していたが、鉄鋼不況に遭遇して工事を中断。このあおりで、豪ドル、カナダドル、NZドルが下落した。
13年末の海外直接投資残高は6605億ドル(約80兆2111億円)だったが、15年3月には9858億ドル
(約119兆7155億円)と急激な増加が見られる。15年3月末の対外債務残高は、直接投資が2兆7515億ドル
(約334兆1421億円)、証券が9676億ドル(約117兆5053億円)。合計3兆7191億ドル(約451兆6475億円)となる。
つまり外貨準備は事実上、マイナスである。だから、海外投資家は一斉に中国から引き揚げを始めたのだ。
■宮崎正弘(みやざき・まさひろ) 評論家、ジャーナリスト。1946年、金沢市生まれ。早大中退。
「日本学生新聞」編集長、貿易会社社長を経て、論壇へ。中国ウォッチャーの第一人者として健筆を振るう。
著書・共著に『私たちの予測した通り、いよいよ自壊する中国!』(ワック)、『「中国の終わり」にいよいよ備え始めた世界』(徳間書店)など多数。
URLリンク(www.zakzak.co.jp)