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★東京大学が初の推薦入試 きょうから願書受け付け
11月2日 4時55分
東京大学は来年度の入学試験から初めて推薦入試を導入することになり、2日から願書の受け付けが始まります。
京都大学でも来年度の入学試験から志願者の学ぶ意欲や志を評価する「特色入試」が導入され、
入試の多様化の傾向が進んでいます。
東京大学は国際的に活躍できる多様な人材を確保しようと、来年度の入試から、これまでの後期日程を廃止して
推薦入試を導入することを決め、募集定員は、10の学部で合わせて100人程度となっています。
推薦入試の願書の受け付けは2日から始まり、出願できるのは各高校から男女1人ずつまでで、
高校の調査書のほか、高校での活動実績を示す書類や語学力の証明書などで1次選考を行い、
その後、面接などの2次選考を経て、大学入試センター試験の成績も含めて評価を行い、
合格者を決めるということです。東京大学は「特定の分野や活動について、卓越した能力や、
極めて高い関心や学ぶ意欲を持つ学生を求めたい」としています。
また、京都大学は来年度の入試から「特色入試」を導入します。大学で何を学びたいかや、
卒業後どのように生かしたいかを書いた「学びの設計書」を提出させ、志願者の学ぶ意欲や志を評価するもので、
2日から一部の学部で願書の受け付けが始まります。文部科学省によりますと、来年度の入学試験では、
推薦入試や、面接や書類などで総合的に評価するAO入試を行う国公立大学が調査を始めて以降、
最も多くなっているということです。私立大学を含めると、こうした入試での入学者は全体の4割を超えて
いるということで、入試の多様化の傾向が進んでいます。
■AO入試で入学した学生は
筑波大学大学院の博士課程3年の山口芽衣さん(27)は8年前、AO入試を経て大学に入りました。
幼いころから昆虫が好きで自宅で飼っていた、ちょうを観察するのが日課だった山口さんは高校2年の時、
ちょうを懐中電灯で照らすと決まって羽を広げることに気がつきました。「蛍光灯には反応しないのに、
なぜ懐中電灯の光には反応するのか」と疑問を持った山口さんは、その後、紫外線や赤外線などの光を、
ちょうのさまざまな場所に照らすなどして行動を観察し、レポートにまとめました。
山口さんは高校の先生のアドバイスを受けて、みずから、ちょうの学会を探し出して、初対面の大学教授らに
レポートを配布して回ったということです。これがきっかけで、筑波大学のAO入試を勧められ、ちょうのレポートを
提出して合格しました。担当の講師は、「研究対象への興味や熱意はすごく大事で、山口さんはそれを持っている。
大学で教科の知識を学ぶことでさらに補強され、科学的な考え方の構築ができるようになっている」と評価しています。
山口さんは、これまでの研究でヤマトシジミというちょうが、植物のどの成分に反応して食料にしているかを特定し、
ことし9月にアメリカで開かれた「アジア太平洋化学生態学会」で発表したところ、優秀賞を受賞したということです。
大学卒業後はアメリカで研究職に就きたいと考えています。
山口さんは「一般入試では、たぶんこの大学には入れなかったし、研究者の道にも決して入れなかったと思う。
続ける力や夢中になれる力が今の私を支えているので、大学入試で、そういうところが評価されてもいいのではないか」と話していました。
筑波大学では推薦入試とAO入試を経て入学する学生が全体の4分の1以上を占めていて、
今後、さらに増やすことも検討されています。筑波大学アドミッションセンターの島田康行センター長は
「多様な人材が学内にいることで相互啓発が起こり、創造性や研究能力が向上することも期待している。
一般入試に比べて手間もコストも非常にかかるが求める学生像によって選抜方法を考えていくべきだ」と話しています。
>>2へ続く
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