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★【社説】TPP加入条件に浮上した南シナ海問題
2015年10月28日10時41分 [韓国経済新聞/中央日報日本語版]
米イージス駆逐艦が昨日、南シナ海の南沙(英語名スプラトリー)諸島に中国が築いた
人工島の12カイリ(22.2キロ)内で航海し、緊張が高まっている。中国の王毅
外相は直ちに「軽挙妄動をするな」と警告したが、米国はこの海域は誰の所有でもない
公海であるため国際法上航行の自由があると対抗している。米国は人工島近接航海を
一度だけでなく定期的に続ける戦略だ。わずか1カ月前に首脳会談をした米中間で
退けない海洋覇権争いが進行している。
政治・経済・軍事要衝地であり資源の宝庫である南シナ海でG2の葛藤は必然的だ。
世界原油輸送量の3分の2、貿易量の3分の1がここを通過する。海洋に出ようと
する中国にも必須だが、ベトナム・フィリピンなどの隣接国はもちろん、韓国と米国、
日本にとってもそれに劣らないほど重要だ。こうした敏感な地域に中国が昨年人工島
を建設し、最近灯台まで稼働し、葛藤が増幅しているのだ。中国の動きを黙認すれば
領有権を認めることになり、米国も座視できない状況だ。
南シナ海問題は環太平洋経済連携協定(TPP)とコインの裏表のような関係だ。
ともに中国を牽制する米国の核心戦略だ。こうした点でインドネシアが一歩遅れて
TPP加入の意向を公式に明らかにしたことも注目される。インドネシアのジョコ
・ウィドド大統領は昨日、オバマ大統領との首脳会談でTPP加入とともに海洋
安保協力案も議論した。これに対しオバマ大統領は南シナ海を念頭に「国際海洋
秩序確立努力に参加してほしい」と求めたという。すなわちTPPに加入したけ
れば南シナ海に対する立場表明からすべきだということだ。
韓国は非常に難しい状況だ。TPP初期搭乗券を逃したうえ、南シナ海という
難題まで加わった。16日の韓米首脳会談でオバマ大統領は「中国が国際規範や
法を遵守しない場合、韓国が声を出さなければいけない」とし、事実上南シナ海
に対する立場表明を要求した。政府は「国際規範に基づく平和的解決」という立場を
堅持しているが、これでは足りないという評価だ。下手をすると「太平洋ののけ者」
になりかねない状況だ。
※本記事の原文著作権は「韓国経済新聞社」にあり、中央日報日本語版で翻訳しサービスします。
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