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★経産省敷地の脱原発テント ２審も撤去命じる
10月26日 20時54分
脱原発を主張する市民団体が東京・霞が関の経済産業省の敷地に設置したテントについて、
東京高等裁判所は、１審に続いてテントの撤去を命じるとともに、敷地の使用料などとして
２６日の時点で３５００万円余りの支払いを命じました。
このテントは、東京電力福島第一原発の事故の半年後に、市民団体が脱原発を求めるため
経済産業省の敷地の一角に設置したものです。国は「不法占拠だ」として団体のメンバー
２人を訴え、１審の東京地方裁判所はテントの撤去と敷地の使用料などの支払いを命じ、
２人が控訴していました。
２６日の判決で東京高等裁判所の高野伸裁判長は「テントの活動の参加者は、原発事故で
深刻な被害が起き、やむにやまれず加わったと理解されるが、そのことから敷地を使用する
特別の権利は生じない。表現の自由として許される範囲を超えている」と指摘し、１審に続いて、
テントの撤去と、敷地の使用料などとして撤去までの間、１日につき２万円余りの支払いを命じました。
また、判決が確定する前に撤去や支払いを強制できる「仮執行」も認めました。
経済産業省によりますと、支払いが命じられた額は２６日の時点で３５００万円余りになるということです。
■市民団体側は上告
市民団体側は判決を不服として最高裁判所に上告し、河合弘之弁護団長は「テントでの活動は、
原発を推進して福島第一原発の事故を引き起こした経済産業省に抗議し、脱原発をアピールする
非常に重要なものだ。判決は原発の問題を全く理解していない」と述べました。
■経産省「速やかに明け渡しを」
２審の判決について経済産業省は「国側の主張が適切に認められたものと考えており、
被告らが判決内容を真摯（しんし）に受け止め、速やかに土地を明け渡すことを期待したい」
というコメントを出しました。
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