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15/10/05 07:24:43.83
★二つのモスクがたたずむ街 群馬県の館林市を訪ねて
Posted by COURRiER on 10月 3, 2015

日本の地方都市を「第二の故郷」と愛しむイスラム教徒がいる。
地元密着で楽しく逞しく暮らす、「彼ら」に会いに行ってみた。

東武伊勢崎線の館林駅から歩くこと10分、目的地は拍子抜けするほどあっさり見つかった。
判子店の隣に、「クバモスク」と書かれた看板を掲げた、二階建ての建物がたたずんでいる。
中に人がいるのが見えたので、恐る恐る声をかけると、白い民族衣装に、黒々とした顎鬚の
男性が現れた。名前はイスマイルさん。ミャンマーの出身だという。

「イスラム教徒なのに、ミャンマー人?」

私の不思議そうな顔を見たイスマイルさんは、「館林市には『ロヒンギャ族』というミャンマーの
ベンガル系イスラム教徒が多いんです」と教えてくれた。一見、強面だが、実は話好きな人のようだ。

このモスクでは、毎週土曜日の夜に信者たちが集まり、礼拝の後に食事会をしているという。
翌週また来る約束をしたが、せっかくなので、イスマイルさんが経営しているというハラール
フードのお店に行ってみることにした。

群馬県には就労を目的とした外国人移住者が多く、イスラム教徒もかなり住んでいる。
そのため県内にはいくつかモスクがあるが、人口8万人足らずの館林市にはなぜか二つもモスクがある。

「ここは日本で一番ディープなムスリムの街なのでは?」そう思った私は、
「彼らがどんな生活をしているのか」を探るため、新宿から90分のこの街にやって来たのだ。

しばらく国道沿いを歩くと「ドスティ・ハラール・フード」という店に到着。
店番をしていたのは、イスマイルさんの奥さんで、日本人の和枝さんだ。経営は苦しいが、
「館林のイスラム教徒に、ハラールフードを届けるのが使命」と和枝さんは明るく笑う。

もう一つのモスク「マスジドサラーマト」を訪ねると、日本語が話せない女性が一人で
留守番をしていた。通訳を呼んでくれたようだが、無言のまま見つめあうこと30分。
どうしよう……。困っていると、在日ムスリム2世でやはりロヒンギャ族のファハット君がやってきた。

なぜ、館林にはロヒンギャの人が多いのかというと、「最初に日本に来た人が館林に住み着いて、
みんなその人を頼ってきたから」だそうだ。

今では200人ほどのロヒンギャ族が住んでおり、国内最多だという。マスジドサラーマトは
主に彼らによって建設され、クバモスクはパキスタン人が中心になっている。
だが、どちらのモスクにも、色々な国籍の人が通っている。

ファハット君は、東京で一人暮らし。週末ごとに両親のいる館林に「帰省」する。

「じゃあ食事が大変でしょ?」

「はい。でも、館林に帰ると母がハラルフードを大量に作って、持たせてくれるんです」

照れながら答えてくれた。 >>2へ続く

URLリンク(courrier.jp)

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