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★翁長知事一問一答 知事帰国講演
2015年9月25日 10:10 ※全文はソースで
外国人記者 何年も事態は全く変わらない。日本政府が考えを変える見込みはないのではないか。
翁長知事 堂々巡りだ。沖縄は136年前までは独立国だったが日本に併合され、立派な日本人になろうと
自身の言語も使わないようにした。第2次世界大戦で悲惨な目に遭ったのが県民で、軍隊と一緒に逃げ惑い、
足手まといと言って壕から出されたり、言えば言うほど惨めになるたくさんのことがあった。
戦争が終わったら、銃剣とブルドーザー。自己決定権も何もない。大きな権力の前で、今の基地が取られた。
1952年に日本政府は米軍に沖縄を差し出し、沖縄は国籍不明になった。
こうした歴史を踏まえてきた沖縄がいま、日米両政府という大きな権力と、沖縄の自己決定権を含め
人権を守るために発言することを、勝てそうにもないから言うことを聞けと。自らがそういう境遇に
遭ったら致し方なしと自分の生き方、同胞の生き方を容認するのか。それは人間として生きる
意味合いが薄れると思うので頑張っている。沖縄の自己選択権、人権、自由、平等を保障しない国が
世界に自由や平等、民主主義を共有し、連帯できるのか。小さなものは翻弄(ほんろう)して
かまわないという国が、どうして世界に民主主義を言えるのか。日米安保体制の品格という意味で
さびしいものがある。
日本人記者 宜野湾市長選で固定化阻止を掲げる現職と移設反対の知事派の候補が出るが民意について所見を。
翁長知事 現職市長は前回市長選では普天間は県外と言って当選したが、自民党に政権が代わって今は言わなくなった。
民意で言えば、昨年の名護市長選は辺野古新基地建設反対の稲嶺さんが4千票差で勝ち、名護市議会も過半数は
反対の議員だ。知事選は私が10万票差で当選した。衆院選は沖縄全4区とも反対派が当選した。
それを受けて基地問題はある。知事選では宜野湾市でも私が3千票勝った。衆院選でも辺野古反対の候補者が
6千票勝っている。民意は、宜野湾に基地があるのは絶対許されないが、自ら差し出したこともない基地は
日本国民全体で引き受けるべきである。県民全体でノーと言っている中で、普天間の固定化は避けるということだ。
仲井真前知事が埋め立てを承認した大きな理由に、普天間の5年以内の運用停止がある。総理、官房長官との
約束だったが翁長が当選したからほごだと言っている。しかし米国高官からはできないと反論もあった。
日本政府は仲井真さんの任期中8カ月、努力する形跡は何もなかった。空手形と思っている。
宜野湾市長選は、名護でも宜野湾でも県民全体の意思表示をするよう頑張っていきたい。
バングラデシュ人記者 沖縄独立論をどう思うか。
翁長知事 戦後、日本は独立と引き換えに沖縄を切り離した。今回、国連で自己決定権を言ったのは私たちが
歴史的にも翻弄(ほんろう)され、自らの海までも銃剣とブルドーザーで埋め立てられる。民意をないがしろにされている。
日本の民主主義は沖縄、福島の原発もそうだが、国のための犠牲に大変冷淡だ。政治的な意味で虐げられ、
切り捨てられ、冷たい。大変残念な状況だ。独立という以前に日本の民主主義がおかしいと国民が気付かなければ。
沖縄はアジアのダイナミズムを取り入れて飛躍的発展をしようとしている。基地の要塞(ようさい)化ではなくて、
平和の緩衝地帯として生きることに意味を持つからこそ、基地にも反対する。
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