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★米政府、中国国家主席の訪米前に中国企業制裁へ
サイバー攻撃急増、商業的スパイ行為の取り締まりに本気度示す
2015.9.7(月) Financial Times(2015年9月4日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)
ホワイトハウスは早ければ9月第2週にも米国の知的財産のサイバー窃盗と
つながりのある中国企業に制裁を科す準備をしている。
バラク・オバマ大統領率いる米政権は数カ月にわたり、中国発の増大する商業的
スパイ行為に対応し、数々の制裁の準備を進めてきた。
3人の米政府高官は、中国の習近平国家主席が月末に初めて国賓として米国を訪問
する少し前にあたる9月第2週に制裁が発表される可能性が高いと話している。
米政権が習主席の訪問の前に制裁を科すべきかどうかについて、政府関係者の意見は
割れている。そのような動きを支持する人々は、米国はサイバースパイ行為の問題に
取り組むことについて本気だということを中国に示す必要があると主張する。
■政府関係者の間でも割れる意見
だが、消息筋によると、米国務省は習主席の訪問を台無しにする恐れから、
制裁を訪問後に実施するよう要請してきた。しかし、法執行機関の関係者らは、
サイバー攻撃の深刻さを理由に、待つべきではないと主張した。
ある政府高官は、制裁は9月第2週の米国のレーバーデーの祝日の後に行われる可能性が
高いと言う。同氏によれば、ホワイトハウスは習主席がオバマ大統領と会う前に中国に
冷静になる時間を与えるために、訪問の直前に制裁を科すことを避けたかったという。
協議に通じた複数の人物によると、政府関係者らは制裁の計画をまとめるために9月
第1週にホワイトハウスでの会議に参加したという。
習主席の訪米はほかの要因によっても複雑になっている。ローマ法王フランシスコの
訪米と、米大統領選挙の遊説での中国に対する攻撃だ。
中国は世界的な指導者としての習主席の地位を高めることを望んでいるが、
習主席の訪米はメディアで大々的に報道されるローマ法王の訪米に見劣りし、
制裁を科す動きも影を落とすだろう。
「サイバー制裁は本当に事態をぶち壊す恐れがある」。ある元米政府高官はこう語る。
「中国の国家主席に恥をかかせる理由はない。訪問を台無しにするだろう」
米戦略国際問題研究所(CSIS)の中国専門家、ボニー・グレーザー氏は、
制裁は米政府が商業的スパイ行為を取り締まることについて「本当に本気」
だというメッセージを送ることになると言う。
制裁は報復を招くと言う人もいるが、グレーザー氏は、中国に対して本気だと
いうことを示すために米国は報復のリスクを受け入れる必要があると指摘。
「もし我々が中国の報復を恐れるのだとすれば、我々は自己抑止していることになる」と言う。
米国が4月に制裁体制を明らかにした時、懐疑的な向きは、米国との深い経済関係を
考えると、制裁が中国の当事者に対して使われるかどうかいぶかった。
だが、中国から生じるサイバー事件に関する懸念が高まっており、罰を強化せよという
圧力があった。米連邦捜査局(FBI)は最近、経済スパイ事件が53%増えたことを中国のせいにした。
>>2へ続く
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