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★【新・悪韓論】“コリア・パッシング”を明確にした安倍談話と哀願調にも聞こえた朴演説
2015.08.20
後出しジャンケンされたら勝てない-。そう思っていたら、そうではなかった。
安倍晋三首相の「戦後70年談話」(8月14日)と、韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領による
「光復70年演説」(同月15日)のことだ。朴演説は後出しだったのに負けたばかりか、
バッサリ斬られた傷も十分には手当てできていないのだ。
「バッサリ斬られた!?」「どこが?」と、訝(いぶか)る人が多いだろうが、
私は手応え十分とみている。
安倍談話の最後の部分だ。
「我が国は、自由、民主主義、人権といった基本的価値を揺るぎないものとして堅持し、
その価値を共有する国々と手を携えて、『積極的平和主義』の旗を高く掲げ、
世界の平和と繁栄にこれまで以上に貢献してまいります」
今年3月の出来事を思い出してもらいたい。
日本の外務省はホームページで、韓国に関する基礎データの概説部分を書き換えた。
それまでは、「韓国は、我が国と、自由と民主主義、市場経済等の基本的価値を共有する
重要な隣国であり、近年、両国の関係は、一層の深みと広がりを見せている」と表記していた。
それが「韓国は、我が国にとって最も重要な隣国であり、近年、両国の関係は、
一層の深みと広がりを見せている」に更新された。
すなわち「我が国と、自由と民主主義、市場経済等の基本的価値を共有する」の部分を削除した。
この変更を踏まえて安倍談話を読めば、韓国はもはや、我が国が手を携えて、
平和と繁栄に貢献していく「価値を共有する国々」の中に入っていない。こうバッサリ斬ったのだ。
朴政権は、安倍談話を入手するや、関係者が精密な分析を重ねて、光復70年演説に反映したと報じられている。
なるほど、朴演説の末尾に、こうある。
「たとえ(日韓の間に)困難が多く残っていたとしても、今や正しい歴史認識を土台に新たな
未来へ共に進むべき時代です。国際社会に占める両国の地位にふさわしく、北東アジアと
世界の平和、繁栄のために一緒に貢献できることを期待します」
「正しい歴史認識」などという“独善イデオロギー”は引っかかるが、
まさに“一緒にやります、捨てないで”の哀願調の呼応ではないか。
朴演説の冒頭部分には「これまで私たちの韓国は、民族の悠久の歴史と正統性を継承し、
自由民主主義を守ってきた」とある。
韓国の憲法に何と書いてあろうと、現に言論の自由も思想の自由もなく、
民主主義の根幹たる法治主義すら確立されていないのに、「自由民主主義を守ってきた」
とは、韓国人も鼻白むのではあるまいか。
どう強弁し、哀願しても、もう遅い。韓国は後出しジャンケンでも負けたのだ。
■室谷克実(むろたに・かつみ) 1949年、東京都生まれ。慶応大学法学部卒。
時事通信入社、政治部記者、ソウル特派員、「時事解説」編集長、外交知識普及会常務理事などを経て、
評論活動に。主な著書に「韓国人の経済学」(ダイヤモンド社)、「悪韓論」(新潮新書)、
「呆韓論」(産経新聞出版)、「ディス・イズ・コリア」(同)などがある。
URLリンク(www.zakzak.co.jp)