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★「歴史攻勢」今後も=「おわび」や配慮評価か―首相訪問に期待も・中国
時事通信 / 2015年8月14日 20時48分
【北京時事】中国国営新華社通信は14日、安倍晋三首相が戦後70年談話の中で
「『反省』と『おわび』を直接表明することを回避した」と伝えるとともに、
「日本は今後おわびを続ける必要はないと言明した」と報じた。習近平指導部は、
強く求めた「おわび」などが盛り込まれたことに一定の評価を下し、改善が進む
両国関係の大きな火種になる事態は避けられる見通しだが、安倍首相の歴史観への
不信感が解けるわけではなく、今後も「歴史攻勢」を強める方針だ。
当面は、9月3日の抗日戦争勝利70年記念行事に合わせて安倍首相が訪中すれば、
日本側の「おわび」姿勢を中国国民に示せる上、「戦勝国の立場をより内外に誇示できる」
(中国政府筋)利点があると期待。今後、3日前後も含めた訪中調整が進む可能性もある。
習指導部は、戦後70年談話に関して日本政府の歴史観を表すだけでなく、
「日本の発展の方向性を示す」(王毅外相)として注視。実際に談話が中国側の求めた
「村山談話」を継承した形になっている上、中国政府が対日友好の事実として重視する
「残留孤児」に言及したほか、「戦争の苦痛をなめ尽くした中国の皆さん」と具体的に
示すなど、中国に配慮したメッセージが明記されたことに一定の評価を下しているとみられる。
習指導部としては、国内の景気後退や社会安定の理由から、日本との協力関係を強化し、
抗日記念に合わせた反日感情も抑えたいのが本音。しかし、中国政府の中には、
安倍首相は「戦前回帰志向」(対日関係者)が強いとして、本格的な信頼関係構築は
困難との見方もある。
国営新華社通信は13日の論評で、「(安倍政権の)誤った歴史観と時代の潮流に
逆らった安全保障観の下での『戦後レジーム脱却』は、未来を切り開く助けにはならない
ばかりか、戦前の暗黒時代に逆戻りする可能性もある」と指摘。強い警戒感は簡単に解けそうにない。
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