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★ピラミッドと並ぶ「Ｗｏｗ（ワオ）遺産」だ！ 大阪初の世界遺産目指す百舌鳥・古市古墳群 ２８日、国内推薦選定
2015.7.26 11:09
大阪初の世界遺産へと期待される「百舌鳥（もず）・古市古墳群」（堺市、羽曳野市、藤井寺市）が、
平成２９年の世界文化遺産候補となる今年の国内推薦（１遺産）に選ばれるかどうかが決まる
文化審議会の特別委員会が２８日に開催される。百舌鳥・古市古墳群は２５年度に続く再挑戦。
「宗像（むなかた）・沖ノ島と関連遺産群」（福岡県）などと並んで国内推薦に最も近い
４遺産の１つとされており、堺市の竹山修身市長は「最大限努力し課題はクリアした。
人事を尽くして天命を待つ心境」と話している。（守田順一）
■世界最大級含む王墓群
同古墳群の世界遺産登録には府と地元３市が平成１９年に名乗りを上げ、２２年にユネスコ
（国連教育科学文化機関）の暫定リストに掲載された。現存する計８９基のうち、古墳が最も
巨大化した４～６世紀の６１基を構成資産とする推薦書の原案をつくり、今年３月、文化庁に提出した。
仁徳天皇陵古墳（堺市）や応神天皇陵古墳（羽曳野市）は、秦始皇陵（中国）やクフ王の
ピラミッド（エジプト）と並ぶ世界最大級の墳墓とし、「形や大きさで政治的な身分を
表したたぐいまれな王墓群」とアピールしている。
■周辺建築物、派手な色彩禁止へ
２５年の初挑戦は「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」（後に２６年に持ち越し）に敗れた。
百舌鳥、古市とも約１５００年前に築造された古墳の近くまで住宅などが立ち並んでおり、
世界遺産に必要な「周辺環境を保全するための緩衝地帯の設定」が課題と指摘された。
このため２６年度は推薦書原案の提出を見送り、３自治体は古墳と調和した景観や環境を
つくるため、条例や都市計画変更の準備を進めてきた。堺市では来年１月から古墳周辺の
建築物の高さを３１メートル以下、屋根や壁に派手な色彩を禁じ、屋上広告物も禁止する予定だ。
また、構成資産のうち３４基は国が管理する陵墓。宮内庁からは今年３月、
「静安と尊厳の保持」を前提に世界遺産登録への協力も取り付けている。
■宗像・沖ノ島「有力説」も…
古墳周辺では長く住民が清掃活動などを行ってきた。今年３月には近畿選出の国会議員による
超党派の議員連盟、６月には堺市に市民の会が設立され、盛り上がりを見せている。
世界遺産を調査するイコモス（国際記念物遺跡会議）委員でもある筑波大大学院の
稲葉信子教授は「海外の専門家から日本にはこんなものが残っていたのか、
『Ｗｏｗ（ワオ）遺産』だ」と驚きをもって高く評価されたことを議連の集会で明かしたという。
ただし、世界の前に国内推薦を勝ち取る必要がある。堺市世界文化遺産推進室は
「４遺産の中では間違いなく上位にある」と期待するが、関係者の間には
「宗像・沖ノ島が１年早く暫定リスト入りしており、有力」との見方もあるという。
URLﾘﾝｸ(www.sankei.com)
百舌鳥古墳群の仁徳天皇陵古墳（中央上）と履中天皇陵古墳（左下）など
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