15/07/22 22:11:12.71
★日本語指導 小・中で連携
2015年07月20日 05時20分
外国人の子どもに日本語を効果的に教えるため、小学校と中学校が連携を深めている。
担当教員が小中学校を掛け持ちで指導したり、双方の教員が子どもの課題を共有したり
することで、学習に一貫性を持たせる狙いがある。日本に定住する外国人が増え、
進学や就職を見据えた教育を求める声も強まっている。
工場で働く日系ブラジル人などの外国人が人口の約4%を占める愛知県岩倉市。
市立小中7校で日本語指導が必要な子は計197人に上り、7校の教員計13人が、
それぞれ2~4校を受け持ち、巡回指導している。
市立南部中(生徒数393人)の日本語教室では6月末、1年生の日系ブラジル人生徒
2人がクラスの授業を離れ、加藤洋子教諭(40)から漢字を教わっていた。
国語の教科書に載っている「共」「試」など、小学生レベルの漢字をプロジェクターで
黒板に映し、「試食」「試合」「試す」などの読み方を復習する。クラスの授業に戻った
時につまずかないよう、「指摘」「驚嘆」などの新出漢字も予習し、テキストの文章も
丁寧にあらすじをたどった。
週3時間ほど指導を受ける深江ミレナゆかりさん(12)は「クラスでは人数が多くて、
あまり質問ができない。ここでは落ち着いて勉強できる」と笑顔を見せていた。
南部中で日本語指導を受けているのは45人。加藤教諭は近隣の小学校2校も担当しており、
「小中学生とも習熟度によって対応を変えている。授業に積極的に参加できるような
言語力を身につけさせたい」と話す。
岩倉市が市内の小学校1校に初めて日本語教室を設けたのは2001年。当初は小中4校の
児童生徒26人を教員1人でみていたが、その後、教室は全7校に広がり、週2回、
教員間で情報交換を行うなど、学校間の連携も強化された。今では中学生のほぼ全員が
高校に進み、大学進学者もいる。
中学2年生の息子を持つ日系ブラジル人の母親(39)は「小中学校を通して指導を
受けられるので安心。子どもの将来に希望が持てた」と話す。日本語指導を統括する
村瀬英昭教諭(55)は「日本語教室は外国人の子の心のよりどころにもなっている。
社会で生きる力をつけさせたい」と強調する。
近くに外国人が多く住む団地がある横浜市立飯田北いちょう小(児童数320人)は、
近隣の小学校1校、中学校1校と連絡会をつくっている。担当教員らが年5回、
学習上の課題などを報告し合い、授業の見学会も行う。今後は、中学校に児童の
生活・学習状況などを記した指導計画の提供も行う。
こうした小中学校の連携は、北関東や東海地方などの外国人が多い地域で広がっており、
教員同士が指導法を研究する合同研修会を開いたり、外国人の保護者を対象に進学説明会を
行ったりするケースもある。日本語教育が専門の田尻英三・龍谷大名誉教授は、
「今後、日本語指導をさらに充実させるには、大学や地域ボランティアの協力も
得られるような柔軟な仕組み作りが必要だ」と指摘している。
★「指導必要」過去最多に
文部科学省の昨年5月現在の調査では、全国の公立小中高校などに在籍する外国人
児童生徒のうち、日本語指導が必要なのは全体の約4割にあたる2万9198人で過去最多となった。
母語別では、ポルトガル語(28.6%)がトップで、中国語(22%)が続いた。
ただ、実際に日本語指導を受けていたのは約8割。指導が必要な子が5人未満の学校が多く、
指導体制をどう確立するかが課題となっている。(広中正則)
URLリンク(www.yomiuri.co.jp)
※過去のスレッド(DAT落ち)
【社会】南米出身の20代日系人 日本語も母国語も会話や読み書きが満足にできない「ダブルリミテッド」増える
スレリンク(newsplus板)