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★【主張】盗難仏像 韓国の反日迎合は法治といえぬ
2015.7.19 05:00
長崎県対馬市の寺社から仏像２体が盗まれて韓国で見つかった問題で、
ようやく１体が日本に返還された。だがもう１体の返還の見通しはたっていない。
菅義偉官房長官は、盗難にあったものを返すのは「当然だ」とし、残る仏像の返還を
韓国政府に強く求めることを明らかにした。ただちに、日本に返さなければ、
韓国への不信が強まるだけだ。
３年前に対馬市の海神神社にあった国指定重要文化財「銅造如来立像」と、
観音寺の長崎県指定有形文化財「観世音菩薩坐像」などが盗まれた。
翌年に韓国の警察に韓国人窃盗団が摘発され、この仏像２体が回収された。
今回、韓国の最高検は海神神社の仏像だけ返還を決めた。
日本政府は再三返還を求めてきたが、これほど時間がかかった背景には、
韓国側で朝鮮半島由来の文化財について「日本に略奪されたものだから返す必要がない」
といった根拠のない理由で返還を拒む動きがあるからだ。
日韓国交正常化に伴う協定で、文化財の問題も「解決済み」である。
それにもかかわらず、韓国の裁判所は、残る観音寺の仏像には元の所有者だと
主張する寺の請求を認め、返還差し止めの仮処分決定を下している。
国際法上はユネスコ（国連教育科学文化機関）の文化財不法輸出入等禁止条約で
盗難文化財は返還しなければならない。仏像が日本に渡った経緯を知りたいなら、
まず盗品を対馬の寺に返してから学術調査に委ねるのが常識だ。
「明治日本の産業革命遺産」の世界文化遺産登録について、韓国政府が横やりを
入れる問題も起きた。今回の仏像返還は日本の反韓感情に配慮したものとの見方も
でているが、文化財を外交カードに使うことはさらなる反感を招くだけだ。
韓国には、反日的な言動なら許されるという風潮があり、「司法」がこうした
世論に迎合した面があることは否めない。
韓国の裁判所で戦時徴用をめぐり日本企業に賠償を命じる判決が続いているのも、
その一例だ。国家間の取り決めを無視し、問題を蒸し返す不当な判決である。
韓国の司法は、世論に迎合することでさらに反日をあおっていないか。
改めて法治国家として国際法順守などを求めたい。
URLﾘﾝｸ(www.sankei.com)
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