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★《経済》 日系外国人の子へ母国語教室
2015年7月15日
◆ブリッジハートセンター東海
親は日本語、子どもは母国語がよく分からない。日本での滞在期間が長い日系ブラジル人や
ペルー人の家庭で生じやすいのが、言葉の壁による親子のコミュニケーション不足。
こうした問題を解消する手助けをしようと、「多文化共生」をテーマに活動する
「ブリッジハートセンター東海」(浜松市中区)が子どもたちを対象にしたポルトガル語と
スペイン語の「母国語教室」を開いている。母国の文化を含めて学べるように授業内容も
工夫を凝らし、成果を上げつつある。
時には現地の絵本を読んたり、カードゲームを採り入れたり-。浜松市中区の東部協働
センターと湖西市の市民活動センターで、それぞれ週一回と週二回開いている母国語
教室は単純な座学にとどまらず、子どもたちが自主的に学べるアイデアを盛り込んでいる。
生徒は小学校二年生から高校三年生まで二十数人。その多くが一九九〇年の出入国管理法
改正を機に、日本の大手製造業に出稼ぎにきた日系ブラジル人やペルー人の子弟だ。
二〇〇八年のリーマン・ショック以降は減少したとはいえ、浜松市周辺には二万人
近くの外国人が在住する。
教室は一三年度に県の補助を受けてスタートし、一四年度から自主事業として継続。
専門家のアドバイスを得て独自の学習マニュアルを作成し、それに基づいて難易度
別にレベル一~五の教材も手作りした。
日常のあいさつや文法の基礎から始まり、最後は作文を書けるようになることが目標。
生徒の習熟度の差は大きく、三カ月に一度は三者面談を開いて保護者に進捗
(しんちょく)状況を報告したり、意見を採り入れたりと、きめ細かくフォローしている。
◇ ◇
代表の山城ロベルトさん(31)は日系三世のペルー人。自らも親の仕事の関係で
十五歳で来日し、言葉の苦労を乗り越え大学を優秀な成績で卒業した。
センター設立は一一年。もともと外国人医療のボランティア活動に携わっており、
応急措置法の普及が目的だったが「多文化共生」をテーマに活動範囲を広げていった。
中でも危機感を持ったのが、母国語教育の機会がないことよる日系外国人の“親子の溝”。
「通訳やインターネットの翻訳機能を介して会話をしている親子もあり、家庭崩壊に
つながりかねない。親戚や友人関係にも支障が生じる」
教室は三年目に入ったが、努力のかいあって途中でやめた生徒はいない。
「子どもが母国語でメールを打つようになった」「親戚と母国語で会話をすることが増えた」。
うれしい知らせも保護者から聞くようになった。
営利目的でないため無理に生徒数を増やすつもりはなく、最大三十人ほどを安定して受け入れる考え。
「母国語を学ぶことで将来の職業選択の幅も広がる」と山城さん。将来、日本と母国との
懸け橋となる人材が育つことを願っている。(瀬戸勝之)
URLリンク(www.chunichi.co.jp)
「日系外国人の親子のコミュニケーション不足を解消したい」と語る山城さん=浜松市中区で
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