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★【正論】世界遺産でゴネた強制性の意味 筑波大学大学院教授・古田博司
2015.7.9 05:01
国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産委員会は「明治日本の産業革命遺産」を
世界文化遺産に登録することを決めた。これまでご努力なさってきた方々に
祝賀と慰労の言葉を贈りたい。
≪繰り返される韓国の要求≫
だが6月29日付の「正論」欄で、私は次のように予告しておいた。
「今回の世界遺産申請抱き合わせでもわかるように、韓国の自律行動は、ゴネ、イチャモン、
タカリという至極低劣な『民族の最終独立兵器』によって全うされるのが常」「この点に関しての
彼らの『恥』意識は存在しない」「むしろ今後、さまざまな要求を抱き合わせてくる可能性がある。
わが国が注意しなければならないことはむしろこちらの方」だ、と。
佐藤地ユネスコ政府代表部大使は「1940年代に一部の施設で大勢の朝鮮半島の人々などが
意に反して連れてこられ厳しい環境下で労働を強いられた」「この犠牲者のことを忘れないよう
にする情報センターの設置など、適切な措置を取る用意がある」と述べたという。
だが気を付けなければならない。韓国は「明治日本の産業革命遺産」の標榜や情報センター
表示の文言に、確実に「強制性」を盛り込むように、ゴネとイチャモンを国内外の
さまざまな団体を使って繰り返すことであろう。
なにしろ会場の外に来ていた反日団体と、韓国の代表団を率いる趙兌烈外務第2次官が、
手を取って激励し合う姿をNHKの報道で見てしまった。この趙氏が日本側の言及した
措置について、世界遺産委員会に対し確実に実行されるか検証するよう求めたのだった。
米軍進駐により棚ぼた式に独立を手に入れた韓国には、もとより国家の正統性がない。
少なくとも独立運動で戦った生き残りは北朝鮮の故金日成主席の方で、こちらに正統性がある。
そこで韓国ではさまざまな歴史の捏造(ねつぞう)を繰り返し、ドロップアウターや
テロリストを英雄にせざるを得なかった。
日韓併合は不法であり、彼らが日本の不法と戦い続けたという物語を作成し、
日本人に同化して生き続けた統治時代のコリアンの生を無化しようとしたのである。
だが、朴槿恵大統領の父、朴正煕氏が満州国軍の将校、高木正雄だったことや、
結局、世界を魅了し得なかった韓国近代文学の祖、李光洙が香山光郎と名乗った
ことを否定することはできなかった。
≪残るは「徴用工」問題≫
否定するには、強制されてやむなくそうしたのだという口実が必要なのである。
「強制性」さえあれば、不法だったと言い訳ができる。日韓併合自体を不法だとする主張は、
既に2001年11月に米ハーバード大学、アジアセンター主催の日・米・英・韓の学者による
国際学術会議で退けられた。今回「強制性」から不法を導くというのはいわばからめ手である。
「慰安婦」「徴用工」も「強制性」を剥奪されれば、ただの同化日本人にすぎない。
朝日新聞が「従軍慰安婦」の誤報を認めたことで「強制性」の大半は剥奪された。
残るは「徴用工」で、韓国は必死に挑んでくることだろう。
問題はそもそも国初をめぐるボタンのかけ違いにあった。たとえ棚ぼた式独立だとしても、
民主主義、法治主義、基本的人権の尊重などが満たされれば、韓国は立派な近代国家としての
正統性を得ることができ、北朝鮮のような無法国家を凌駕(りょうが)できたのである。
しかし、そうはならなかった。
法治主義は、司法の為政者に対する「忠誠競争」により劣化し崩壊した。
人権の尊重は、セウォル号沈没やMERS(マーズ)感染拡大に見られるように停滞し、
さらに恐ろしい半災害・人為的事件が引き起こされることが予測される。 >>2へ続く
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