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★【戦後70年特別企画】ドイツ人と日本人。同じ敗戦国なのに、なぜ世界の評価がこんなに違うのか
2015年07月04日(土) 週刊現代
70年前、戦争に敗れた時点では、まだ同じスタートラインにいたはずだった。
合理的に突き進んだドイツと、似ているようで「和」を尊んできた日本。
辿り着いた先にはまるで違う評価が待っていた。
■トヨタを悩ませた「壁」
「トヨタはこれまでに2度フォルクスワーゲン社(以下VW)と業務提携を結びました。
その間、VWのドイツ人とは技術面から営業面まで様々に協力をしてきたのですが……。
最後まで分かり合えることはありませんでした。よくドイツ人も日本人に似て、
勤勉で真面目だっていうじゃないですか。確かに仕事に対してはそうだったのですが、
人間としては根本的に違うんです」(トヨタ自動車幹部社員)
日本とドイツ―。2つの国は国際社会の中で、しばしば「似ている」と言われる。
共に第二次世界大戦の敗戦国ながら、戦後、焼け野原となった自国を科学技術によって立て直し、
先進国・経済大国として世界を引っ張ってきた。両国とも世界的に有名な自動車メーカーが多数存在する。
だが、その頂点に君臨する「トヨタ」と「VW」が提携した時、そこで互いが感じたのは、
越えようもない「高い壁」の存在だったという。
前出のトヨタ社員が続ける。
「特に技術職の社員は相当辛い目にあったようです。トヨタ側は自社で培った技術を
惜しみなく教えるのですが、VW側は一切教えてくれませんでした。『自分たちが世界一の
自動車メーカーだ。トヨタから学ぶことなどないし、教える必要もない』と考えていたのでしょう。
でも、仕事中は無駄な会話は全くしないし、緊張感があるから作業効率は圧倒的に高い。
決まった時間になるとすぐに仕事を切り上げて帰るし、日本とは何から何まで正反対でした」
いまやドイツは「EUの事実上のリーダー国」であり、経済的にも政治的にも世界に存在感を
示している。一方で、日本は「アジア一の経済大国」という肩書を中国に奪われてしまい、
かつての輝きは取り戻せないままでいる。
なぜ、両国間の評価には、ここまで差がついてしまったのだろうか。
その理由は先ほどの国民性の違いにあるのかもしれない。「したたかなドイツ人」と、
「優しすぎた日本人」。それが両者を語る上でのキーワードだ。
ここでドイツ人と日本人の性格の違いを表現したジョークを紹介しよう。
飛び出して車に撥ねられ、ケガをしてしまった歩行者。そ
の直後、降りてきた運転手に対してどのような言葉をかけるのかというたとえだ。
●ドイツ人の場合
「あなたが加入している保険会社の損害賠償額と免責条項等を教えてください」
●日本人の場合
「飛び出した私も悪いんです。示談にします?保険を使います?わたしはどっちでもいいですよ」
徹底的に現実主義かつ合理的、無駄なことが嫌いなドイツ人と、自分が痛みを受けても
人との争いを避け、和を尊しとする日本人。海外発のジョークながら、日本人の我々からしても、
「いかにも」と思えるたとえ話だ。
■我慢強さはアダになる
ドイツ在住の作家である多和田葉子氏も、日独の国民性の違いを肌で感じたという。
「ドイツ人の知人と話していると、政治の話が自然と出てくるのですが、彼らは自国の
社会を批判するときでも、明快で建設的に議論します。頭を使って、言葉を使うこと自体が、
彼らにとって高揚感にも繋がっているのでしょう。日本では、そうはなりません。
周囲のことや社会、政治に不満があっても、『そんなことは忘れて飲もうよ』となる」
確かに「臭いものに蓋をする」という言葉があるように、日本人は問題や課題を直視
しようとせず、なあなあにして「先延ばし」したり「お茶を濁し」たりしようとする
傾向がある。それは日本人の場合、「相手の立場を考えて」というような、
優しさに基づく行動であることも多いのだが、ドイツ人にそうしたところはほとんどない。 >>2へ続く
URLリンク(gendai.ismedia.jp)
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