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★要日本語支援の小学生が倍増…出雲市
掲載日:2015/07/05
◇指導員の確保迫られる
出雲市内の公立小中学校に通う日本語指導の必要な児童・生徒の数は、今年度5月末現在で
10小中学校の95人と、昨年度の52人のおよそ倍になっている。一方で、小中学校の
日本語指導員数は昨年度と同じ11人で、市教委は指導員の確保に迫られている。
市内で日本語指導を受けている児童・生徒の数は2011年度が24人(県内58人)、
12年度が23人(同54人)、13年度が27人(同66人)とほぼ横ばいに
推移してきたが、14年度には52人(同82人)と倍増していた。
市内で最も多いのは塩冶小学校で42人、次いで出雲第二中学校の21人、
中部小学校の8人と続く。母語はポルトガル語が最多で69人、
フィリピノ語・タガログ語が8人、中国語が6人となっている。
日本語指導員は、13年度以前は市教委が3人配置していたほか、県も児童生徒支援
加配教員を3人配置する計6人態勢。指導員一人に対する児童・生徒数は4~5人の
割合だった。14年度には市が6人、県が5人に増員したが、今年度の大幅な増加に
よって指導員一人当たりの児童・生徒数は8~9人と、これまでの倍になっている。
塩冶小には5人の指導員がいるが、人数が少ない学校の中には配置されていない
学校もあり、同小などの拠点校から派遣する形で対応している。
児童・生徒数の増加は、市内で働く外国籍労働者の増加によるもので、
今年5月末現在の市内外国人数は2565人と、昨年4月末の2019人と
比べ大きく増加。うちブラジル人は1625人と、昨年の1075人から
550人増えている。今後も市内企業による外国籍労働者の雇用は増加する
見込みで、これに伴い要指導の児童・生徒の増加が予想されている。
市内小中学校における日本語指導は、日本語の習熟度に合わせて週に
2時間から9時間、主に国語と算数の時間を利用して行われている。
児童・生徒の保護者もおよそ8割が日本語が分からないことから、市教委では、
外国人支援や文化交流などを行うNPO法人エスぺランサの協力を受けて、
今年度から学校からのたよりの翻訳を行うなどして対応している。
市内には外国人向けの日本語教室を開いている団体が6団体あり、
市が会場費や資料作成費を支援している。塩冶地区では今年度から
地区社会福祉協議会が教室を設け、日本語学習の手助けを行っている。
市教委では、「人員体制に不安はあるが、今後もエスぺランサなどと
情報交換しながら対処していきたい」としている。
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