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★【LA発 米国通信】原点は「ザ・レイプ・オブ・南京」 深刻な教育現場への浸透 日本側無策のツケ重く
2015.7.3 11:00
米公立高校の世界史の授業で「旧日本軍人は残虐だった」と印象づける教科書やビデオが
継続的に使用されている。その原点は、中国系米国人ジャーナリスト、アイリス・チャン氏
(2004年死去)の著書「ザ・レイプ・オブ・南京」(1997年)にあったことが
浮かび上がってきた。在米反日団体が教育現場への働きかけを強めていた90年代後半、
日本側が反論や説明を怠ったツケが重くのしかかっている。
「英文の本の中には、それまで日本軍の南京での暴行に関する報告はなかった。
教科書にもなかった。アイリスは歴史を紹介する機会をつくろうとした」
ザ・レイプ・オブ・南京の宣伝、販売を手がけ、全米に広めたカリフォルニア州に拠点を
置く中国系反日団体「世界抗日戦争史実維護連合会(抗日連合会)」の幹部は昨年11月、
チャン氏の没後10年にあたり、中国メディアにそう語った。
《日本軍は南京での30万の市民を虐殺、2~8万人の婦女子を暴行した…》などと
記された同書は出版当初から事実誤認や無関係写真の誤用などの指摘が研究者らから
あがったが、抗日連合会が主要米メディアなどを通じて、“事実”として定着させていった。
■証言の元日本兵は…
最近も南京攻略戦(昭和12年12月)での旧日本軍の「残虐行為」について証言する
元日本兵が証言するビデオがロサンゼルスやその近郊の高校の授業で使用されてきたことが表面化した。
元日本兵2人(いずれも故人)が証言しているが、一人は、過去に出版した中国戦線での
旧日本軍の蛮行に関する著書の内容が「事実ではない」として訴えられ、日本の最高裁から
「真実とは認められない」との判断をくだされた人物だった。もう一人についても証言の
信(しん)憑(ぴょう)性を疑う声が日本の研究者から上がっていた。
しかも、この元日本兵はザ・レイプ・オブ・南京にも登場している。
「子供を連れた女性を含め20人ぐらいを家に入れて、薪を積んで火を付けてそのまま焼き殺した」
ビデオでそう語るこの元日本兵は、ザ・レイプ・オブ・南京でも同様の証言をしているが、
細部は微妙に違っている。
■教科書に「違和感」
そのビデオでは、旧日本軍の南京での行いを「“ザ・レイプ・オブ・南京”として知られる」
と紹介している。「南京事件」が「南京大虐殺」と表記されることはあったが、
事件名がチャン氏の著書と同じ名前になっていることには強い違和感をおぼえる。
ビデオの元になったケーブルテレビの番組は、チャン氏の著書が出版された2年後の
1999年から放送されたシリーズ。全米に「ザ・レイプ・オブ・南京」が少しずつ
定着していたころだ。
慰安婦に関し、「天皇からの贈り物として軍隊にささげた」などと、根拠も示さずに非礼な
表現を使うなど不適切な記述が目立つマグロウヒル社の高校世界史の教科書にも、
南京事件が「ザ・レイプ・オブ・南京」として項目が立てられ、
《日本兵の銃剣で40万人の中国人が命を失った》などと表記されている。
教科書に「ザ・レイプ・オブ・南京」という表記が載っている現状は、
チャン氏や抗日連合会の目指したものが実現したといえる。
■学習要領に長年明記
全米の州にはそれぞれ、学年ごとの学習内容をさだめた要領のようなものがある。
教科書とビデオの問題が最初に表面化したカリフォルニア州で現在使われている要領は
98年に制定されたものだ。日本の高校1年にあたる10年生の世界史には「第2次世界
大戦の原因と結果の分析」という課題があり、そこには「1937年のレイプ・オブ・南京」
と明記されているのだ。
反日中国系団体は、著書が出版された翌年には、州の教育現場に「ザ・レイプ・オブ・南京」
を浸透させる働きかけを行っていた様子がうかがえる。深刻な事態の改善は容易ではない。
URLリンク(www.sankei.com)