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★民主議員「書いた記者を外せ!」 政権担当時にも“報道圧力”
2015.6.30 01:27
自民党の若手議員が開催した勉強会「文化芸術懇話会」における発言が、
「報道機関への圧力」だとして批判されている。新聞各紙は「自民の傲慢は度し難い」(朝日)、
「言論統制の危険な風潮」(毎日)などと怒りの拳を振り上げ、本紙も連日、
この問題を詳しく報じているが、そのたびに4年半前の悲しい体験を思い出す。
当時、私は政治部の「与党キャップ」という立場で永田町にいた。
民主党が政権の座に就き、1年ちょっとたった時期だ。
ある日、民主党の某議員から議員会館の自室に来るよう言われた。
こうした場合は大抵、記事への抗議だ。重い足取りで部屋に向かったことを覚えている。
以下、密室での話なのでA議員と記す。案の定、A議員には、その日の政治面の記事が
「事実と異なる」と訴えられた。詳しく話を聞くと、確かに取材が甘かったことは否めない。
私は素直に謝罪した。「訂正文の掲載かな」と覚悟していたところ、A議員は意外なことを言い出した。
「書いた記者を外せ」
断っておくが、「外してほしい」ではなく「外せ」という命令口調だ。最初は「冗談」だと思った。
しかし、A議員の表情が「本気」だったので、すぐさま「それは話の筋が違う」と反論した。
すると、A議員は別の記者の名前を挙げて「○○はいまだに××(記者クラブ名)に
いるじゃないか。あいつも外せ」と言い放った。
最近もテレビの討論番組でさわやかなお顔をお見かけするが、あのときのA議員とは
別人のようで、自分が体験したことが自分でも信じられないときがある。
もちろん、「外せ」と指摘された記者は「外される」ことなく、たくさんの記事を書いた。
しかし、民主党はその後も、前原誠司政調会長(当時)のことを「言うだけ番長」と書いたら、
記者会見から本紙記者を排除した。別の記者は、菅直人首相(同)の記者会見で挙手しても
挙手しても無視され、ついに質問の機会を与えられなかった。
これはわが社だけが標的になったわけではないが、松本龍復興担当相(同)が被災地で
テレビカメラが回っているにもかかわらず、「今の最後の言葉はオフレコです。いいですか?
皆さん。書いたらもうその社は終わりだから」と報道陣を恫喝(どうかつ)したこともあった。
新聞社の社員として、広告料収入がなくなるのも嫌だが、記者として取材できないことの方が、
もっとつらい。ただ、民主党という政党を担当したことで、「圧力に屈しない」という
新聞記者に最も大事なことを学ばせてもらったと、今ではむしろ感謝している。
民主党には最近、記事以外の私的な発信についても、記者を「名誉毀損(きそん)だ」と
刑事告訴した議員がいる。新聞記者としてだけでなく、一人の人間としても「圧力に屈するな」
と鍛えてくれているのだろうか。
岡田克也代表は記者会見で、自民党の若手議員の発言をつかまえて、「おごりでしょうね。
自分たちに権力があると、メディアを自由に左右できるという、そういうおごりの結果の
発言だと思う」と語った。私は、4年半前の民主党の「おごりっぷり」は、
今の政権の比ではなかったと思っているのだが…。(政治部次長 船津寛)
URLリンク(www.sankei.com)
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