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★韓国では大パニック! 致死率40%「MERS」日本上陸に備えよ
2015年06月15日(月) 週刊現代
3年前に発見された新種のウイルスが、韓国で猛威を振るっている。風邪と症状は変わらない。
咳き込んでいる人が隣にいたら、気をつけたほうがいいかもしれない。日本に飛び火するのは時間の問題だ。
◆ワクチンも治療薬もない
パニックの始まりは、一人の男性だった。
農業設備の企業に勤務する韓国人男性Aさん(68歳)は、今年4月18日から5月3日まで、仕事のために
バーレーンやサウジアラビア、アラブ首長国連邦を訪れていた。5月4日、カタールを経由して
韓国・仁川国際空港に到着。そのときは、とくに身体の異常は感じていなかった。
だが、帰国後1週間を過ぎてから熱が上がり、咳が出てくる。「風邪かな」と思い、
病院へ行って外来で診察を受けるが、症状は改善しない。その後、別の病院へかかって入院
することになった。治療をしても熱が下がらず、原因が特定できなかったため、その後も、
Aさんは転院を繰り返す。
そして4番目に訪れた病院で、Aさんは初めて「中東を訪問していた」と医師に告げる。
それを聞いた病院スタッフは、慌てて検査を実施した。数日後の5月20日、
韓国の国立保健研究院の調査により、ようやくAさんは「MERS(中東呼吸器症候群)」と診断された―。
AさんのMERS感染が確認されてから2週間あまり。韓国での感染者は35人にまで膨れ上がり、
2名が死亡した。Aさんと病室を共にした患者、見舞いに来た家族、病院スタッフらに次々と
感染が確認されたのだ。感染者の周囲2m以内に近づいた人々を隔離対象としているが、
その人数は1300人を超えた(6月4日現在)。
韓国が、大混乱に陥っている。
◆韓国は大混乱
「これまで確認されているのはすべて病院内での感染なのに、韓国当局は感染者が出た
病院名を公表していません。だから、どの病院にも絶対行きたくない。昨日、薬局へ行ったら、
レジは大行列でした。風邪気味の人たちは、みんな病院に行かずに薬局に行くんです」
ソウル市麻浦区に住む30代の主婦はこう話す。感染者が多く出た京畿道では、街中を歩くと、
いつもは人出で賑わうデパートや映画館からは客足が遠のき、ひっそりとしている。
幼稚園、小学校、中学校を中心に約700校が休校を決めたという。外を歩くときはもちろん、
室内にいるときもマスクは欠かせない。
「もはや、誰が感染しているかわかりませんから、同僚でも信じられません。会社でも、
みんなマスクをして仕事をしています。社員食堂で食事をして移ったらたまらないので、
弁当を持参して、一人で食べている人もけっこういます」(40代・会社員男性)
京畿道には、サムスン電子を始め大手企業の工場が集結している。
そのため、インターネット上ではこんな噂も飛び交っている。
〈サムスン電子の半導体・華城工場で7人がMERSを発症した〉
〈起亜自動車工場でも感染者が確認され、全工場で非常事態に入った〉
すべてデマなのだが、韓国国民が不安に駆られるのも無理はない。
すでに、最初の患者Aさんと接触のなかった人にも感染が確認され、「3次感染者」が出ているのだ。
もはや、感染がどこまで広がっているか、把握することは不可能である。
◆自覚のないまま感染する
にわかに猛威を振るっているMERSとは、いったいどのような病気なのか。感染症内科医で、
東京慈恵会医科大学熱帯医学講座助教の保科斉生医師が解説する。
「『MERSコロナウイルス』というウイルスによって起こる感染症で、'12年に初めて報告され、
中東地域を中心に広がっています。人から人にも感染し、飛沫や直接の接触によって移ると
言われていますが、詳しくはわかっていない。いまのところ、予防のためのワクチンはなく、
治療薬もありません」
WHOの発表によると、現在、25ヵ国で1179人の感染が確認されており、死亡者数は442人。
その致死率は約40%。昨年夏に日本で大流行したデング熱は、重症化した場合で致死率が
10~20%程度なので、MERSはその倍以上の高さだ。
自覚するのは、のどの痛みや発熱、咳などの症状。風邪の症状とほぼ同じため、韓国での最初の
患者Aさんのように、中東への渡航歴を自己申告しなければ、医者も気づかないことが多い。 >>2へ続く
「週刊現代」2015年6月20日号より
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