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★【FIFA汚職】起訴のワーナー元副会長が「雪崩のような暴露」を約束 ブラッター会長と遺恨を晴らす腹づもりか?
2015.6.6 05:30
【ニューヨーク=黒沢潤】国際サッカー連盟(FIFA)の汚職事件で米司法当局に起訴された
ジャック・ワーナー元副会長(72)=先月28日保釈=が3日、母国トリニダード・トバゴで、
汚職事件について知っていることを全て明かすと述べた。元副会長は2011年、会長選に絡む
問題でブラッター氏をトップとする体制から事実上追放され、遺恨が残る。今後の発言次第では、
ブラッター会長が窮地に追い込まれる可能性も出てきた。
「さいは投げられた。後戻りはしない」。元副会長は同日夜、地元テレビでこう語り、
「雪崩のような暴露を行う」と約束した。
元副会長は、会長職を辞する意向を表明したブラッター氏ら、FIFA幹部の送金関連文書や
小切手も所持していると述べ、同氏への対決姿勢を強調した。
当初、良好だったとされる両者の対立は11年の会長選で決定的となった。
4選を目指すブラッター氏に対し、元副会長はカタール出身候補を支援。
トリニダード・トバゴの豪華ホテルで同年春に開催したカリブ海諸国サッカー会合では、
同候補側が用意した賄賂4万ドル(約480万円)を茶封筒に入れて出席者25人に手渡し、
支援を呼び掛けた。だが後日これが発覚し、FIFAから追放された。
米紙ワシントン・ポストによれば、元副会長は母国の南部リオクラロ出身。貧困家庭で育ち、
学校の教師を務める傍ら、自らと同じアフリカ系住民の地位向上活動に一時身を投じた。
縁あって母国のサッカー協会に入り頭角を現すと、北中米カリブ海サッカー連盟会長に上り詰め、
1983年にFIFA理事に、後に副会長に就任した。
だが、その人生は汚職まみれだった。起訴状によれば、90年代初めから「自らの富のため」に
地位を悪用し、98年のワールドカップ(W杯)招致を目指したモロッコから賄賂を受け取った。
また、2010年W杯を招致した南アフリカからも1千万ドル(約12億円)の賄賂を受け取った。
スコットランド対母国の親善試合を04年に組んだ際、謝礼として7万5千ドル(約900万円)
を個人口座に振り込むようスコットランド側に要求したことも発覚。30万人超の死者が出た
10年のハイチ大地震の際は、連盟側の避難民支援の資金も流用した。
英メディアによれば、元副会長は第三者から金品をもらうことを“FIFAの文化”と
うそぶくなど、汚職体質を体現。現在は、母国の治安相などを経て野党・自由独立党に所属。
数カ月以内に米国に移送されるとみられる。果たして、どのような「爆弾発言」が飛び出すのか。
「ゆすり、たかり、汚職まみれ」(米司法当局者)の組織が大きく揺らいでいる。
◇
【プロフィル】ジャック・ワーナー氏
1943年、トリニダード・トバゴ南部リオクラロ生まれ。83年FIFA理事。97年同副会長。
2011年5月、会長選をめぐりカタール出身の候補を支援。同6月に副会長を辞職。
15年5月27日、米司法当局から起訴され出頭、逮捕。同月28日に保釈。
URLリンク(www.sankei.com)
3日、トリニダード・トバゴ南部のマラベラで開かれた集会で話すFIFAのジャック・ワーナー元副会長(ロイター)
URLリンク(www.sankei.com)
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