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★＜ロヒンギャ＞群馬・館林で写真展 在日ビルマ協会
22:11毎日新聞
東南アジアの洋上で「ロヒンギャ」の密航船が漂流する中、群馬県館林市に住む
ロヒンギャの人たちでつくる「在日ビルマロヒンギャ協会」が３日、館林市内で
写真展を開いた。難民増加のきっかけになった２０１２年の民族衝突による死者を
忘れまいとのメッセージ。協会は日本政府に対し、問題解決に向けた支援を求めている。
ロヒンギャは、主にミャンマー西部ラカイン州に暮らすイスラム教徒の少数民族。
半世紀にわたり続いたミャンマーの軍事政権に自国民と認められず、さまざまな
迫害を受け続けてきた。協会によると、現在は約２００人が館林市在住。
大半が軍事政権から差別や迫害を受けて日本に逃れた人たちだという。
難民認定を受けられず、就労や社会保障の権利を認められない「仮放免」の
身分も約２０人。ミャンマー国民と認められないため強制送還もされず、
「宙に浮いた存在」となってきた。今年に入り、ミャンマー政府はロヒンギャの
ＩＤカードを無効にするなど、１１年の民政移管以降も状況は改善していない。
１２年６月にはミャンマー西部ラカイン州で、仏教徒とロヒンギャによる大規模な
衝突が発生。１００人以上が死亡し、１０万人以上が難民になったとされている。
写真展会場となった館林市三の丸芸術ホールには約６０枚を展示。生々しい暴動の
様子のほか、タイやマレーシアに向かうボートピープルの惨状を伝える写真も並んだ。
日本人も訪れ、ロヒンギャの人から説明を受けながら写真に見入った。
自身も１２年の衝突で親戚を失ったアウンティン会長（４７）は「老人や女性、
子どもを含む多くの人が海で死んでしまった。日本政府はミャンマー政府とも
つながりがあり、他国と一緒に働きかけてほしい」と強調した。早期の在留許可など、
日本国内のロヒンギャへの対応の改善も求めている。２０日には東京都内で集会と
デモを予定しており、写真展は今後も毎年６月に続ける方針という。
一方、ミャンマーの最大野党「国民民主連盟（ＮＬＤ）」や、ロヒンギャ問題に
ついて発言を控えているとされるアウンサンスーチー議長について、アウンティン
会長は「民政移管後初の総選挙と大統領選が秋ごろに予定されていることも踏まえた
上での対応では。少数民族もＮＬＤと一緒に活動しており、文句は言わない」と
私見を述べた。【尾崎修二】
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写真展に集まったロヒンギャの人たち＝群馬県館林市城町の三の丸芸術ホールで２０１５年６月３日、尾崎修二撮影
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