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★【環球異見】南シナ海の米軍機偵察飛行 米紙が「正しい」と評価 中国紙は「戦争」と反発
2015.6.1 11:30
中国が領有権を主張して各国と対立する南シナ海に、米政府はメディア同乗の軍偵察機を
飛ばして公開した。人工島を建設し領有の既成事実化を図る中国に対し、言葉のみならず
行動で牽制(けんせい)した形だ。一歩前に出た米政府の姿勢を米紙が評価する一方、
中国紙は「戦争」との言葉まで持ち出して反発した。かつて米軍基地を撤収させた
フィリピンのメディアもいまは、米国との軍事協力の重要性を訴えている。
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ウォールストリート・ジャーナル(米国) 最も強い抗議の意思示した
米紙ウォールストリート・ジャーナル(電子版)は5月22日、中国の領土に
関する主張に対して「米国が異議を唱えるのは正しい」とする社説を掲載した。
社説は、米軍偵察機が5月20日、南シナ海のファイアリークロス(永暑)礁周辺などを
飛行したことをめぐり、「沿岸部から600マイルも離れているのに主権を主張する中国に対し、
米国は最も強い抗議の意思を示した」と指摘。その上で、「(米政権は)パートナー国の
海洋の自由と海域の権利を防衛する姿勢も示した」と強調した。
中国はここ数年、ベトナム船などを妨害する一方、同礁に人工島を造成してきた経緯がある。
中国は2012年、スカボロー礁でフィリピンの艦船とにらみ合ったこともある。
オバマ政権はこのとき、艦船を派遣するなどの対応を見せなかったが、アジア全体で
警戒感が強まったことから対策を強化してきた。
とはいえ13年11月、尖閣諸島(沖縄県石垣市)上空に中国が防空識別圏を設定した後、
米軍がB52爆撃機2機を飛行させた際、米高官は「事前に予定されていた飛行だった」
と言うにとどまった。
これとは反対に、20日に偵察機を飛行させたことについて社説は
「メディア(米CNNテレビ取材班)を同乗させ、中国の(人工島)建設に明確な
(反対)姿勢を示すことになった」と評価した。
米与野党の有力上院議員は3月、中国の一方的な行動を阻止するため、包括的な戦略を
策定するようケリー米国務長官らに要求した。米高官もまた、スプラトリー諸島は中国の
支配下にはないことを強調するため、艦船を人工島付近に派遣することも検討中だと述べた。
社説はこれらの動きを「正しい行動だ」と強調。「米国が南シナ海での中国の主張に異議を
唱えない事態が長く続けば、中国は主張をより強化するだろう」とし、「中国の海上の要求に
抵抗するのは今だ」と訴えている。(ニューヨーク 黒沢潤)
■環球時報(中国) 摩擦の臨界点に近づく
米軍機による南シナ海での警戒・監視活動を受け、中国共産党機関紙、人民日報傘下の
国際情報紙、環球時報は5月25日付の社説で、「南シナ海における中米軍事衝突の
可能性は確かに過去より高くなった」と“警報”を発した。
米国はこれまで、南シナ海で中国と領有権を争うフィリピンやベトナムを「間接的」に
支持してきた。社説は米軍の警戒・監視活動を「直接的な挑発」と受け止め、
「米軍は戦術上、しだいに両軍の摩擦の臨界点に近づいており、中国が無制限に
譲歩しない限り、この趨勢(すうせい)の結末は危険なものとなる」と米軍の行動を批判した。
社説は、中国が「無制限の譲歩」をしないことを前提に、「双方が容認できるぎりぎりの線を示し、
相手側のぎりぎりの線を理解し、尊重することが極めて重要だ」と主張。中国にとって、
その「線」とは岩礁埋め立て工事の完遂を意味するとした上で、「米国があくまで工事停止を
求めるならば、南シナ海での中米戦争は避けられない」と予測している。
「米国の目的が単なる威嚇と嫌がらせならば、中国は自制を働かせる」とする辺りに軍事衝突を
避けたいという本音も垣間見えるが、社説は衝突への備えを強く訴えた。「もし米国が中国に
教訓を与えるという傲慢なたくらみを持ち、南シナ海で一戦を交えることも辞さないというならば、
中国軍は尊厳のために戦う」と宣言している。
>>2へ続く
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