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★人種問題の「革命起こしたい」 ミス・ユニバース宮本さんの決意
2015年05月22日 16:10 発信地:東京
【5月22日 AFP】宮本エリアナ(Ariana Miyamoto)さん(21)がミス・ユニバース(Miss Universe)
日本代表の選考会に出場したきっかけは、自分と同じ「ハーフ」の友人が自殺したことだった。
そうして見事、日本代表に選ばれた後も、肌の色を理由とした暴言に堪え忍ばなければならなかった。
だが宮本さんははそうした反発に意気消沈するどころか、英国人のスーパーモデル、ナオミ・キャンベル
(Naomi Campbell)さんが一世代前にファッション業界で成し遂げたように、ミス・ユニバースの
日本代表として人種的な偏見を打破する一助となりたいと決心した。
日本人の母とアフリカ系米国人の父を持つ宮本さんは、自分のことを「思ったことを崩さない」
人間だと話している。AFPとのインタビューでは「批判は覚悟の上で出場しました。
全く傷ついていないと言えばうそになるけど。でも、もっと頑張ろうという刺激にはなりました」と語った。
ミスコンへの出場について「変なプレッシャーはなかったですね。出場したきっかけも友達を亡くして、
その人のためにもという思いがありました」「人種の問題を訴えようと思って出場した」と話した宮本さん。
長崎県の港街、佐世保市で育った子ども時代には、学校でいじめを経験したこともあった。
黒人の血を引く日本人として初の代表となったことを「いい立場を与えてもらった」と捉えており、
「トップバッターは何でも大変だなと思います。そういった面では、ナオミ・キャンベルさんって
すごいですよね」と語った。
宮本さんが優勝を飾った今年3月以降、日本代表は「ハーフ」ではなく
「純日本人」を選ぶべきとの批判がネット上で相次いだ。
褐色の肌と173センチという身長で周囲の視線を集める宮本さんは、
これまでの人生でもたくましさを身につけていく必要があったという。
「小さい時から批判やいじめを受けてきたので、自分を保つためにも精神的に強くなったと思います」。
日本語が母語の宮本さんは、ウエートレスから英語のメニューを渡されると、恐怖におののくふりをして顔をしかめた。
「小さい頃はどうしても一人だけ浮いてしまう存在だったので、自分だけ目立たないようにしよう、
みんなと合わせようといつも思っていたんです。でも今は思っていることは伝えたい、自分らしくいたいと思う」
「いい意味で革命を起こしたいですね、すぐには変わらないですけど。私の発言で少しでも世間が
変わるような人物にはなりたいと思います。血が混ざった子はこれからもっと増えていくから、
そういった子たちが暮らしやすいようになっていってほしい。100~200年経つと『純日本人』って
本当に少なくなると思うんですよ。今のうちに少しずつ変えていかないといけないのかなって思います」
■新しいものに対するショック
宮本さんが直面した敵意は、国外に向けた「クールジャパン」のアピールと、
2020年に開催される東京五輪に向けた外国人観光客の誘致を展開する政府の方針とは対照的だ。
一方で、バングラデシュや日本、ロシアの血を引くタレントのローラ(Rola)さんや、
英国人と日本人の親を持つ女優・歌手のベッキー(Becky)さんの存在は、ある意味日本が、
変化に対して開かれた態度を持っている国であるとの証明だという意見もある。
テレビ番組への出演も多い心理学者の晴香葉子(Yoko Haruka)さんは、一部の保守的な人々が
宮本エリアナさんを「日本代表」というイメージで見ることができなかったのかもしれないと指摘。
新しいものに対するショックが生まれたものの、これをきっかけに日本がさらにグローバルな
視点を持つことができるかもしれないと述べている。 >>2へ続く
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