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★【捕鯨問題】「変態民族め」「虐殺者」和歌山県太地町に送りつけられる嫌がらせFAX…常軌逸したイルカ漁批判に町民「うんざり」
2015.5.21 07:00
イルカ漁が行われている和歌山県太地町への悪質な嫌がらせが絶えない。2010年に同町を題材にした映画
「ザ・コーヴ」が米アカデミー賞を取り、国内外の注目を浴びて以来、抗議の便りは世界中から寄せられる
ようになった。町役場や町漁業協同組合に届くFAXの量は増え、「変態民族め」「大虐殺は日本の文化」
などと内容もますます過激に。英語表記のものだけでなく中国語、韓国語のメッセージも目立ち、
戦時中の南京大虐殺と関連づけた残忍な写真の添付も散見される。
太地が捕獲したイルカの水族館展示は内部の倫理規範に違反するとして、世界動物園水族館協会
(WAZA、本部・スイス)は、日本動物園水族館協会(JAZA)に改善・除名通告を行った。
海洋に根ざす日本の地域社会と食文化を海外に効果的に情報発信することができない戦略のつたなさが、
こうした事態を招いているとの指摘は根強い。
太地町では毎年9月から翌年3月まで、食用のためのイルカを捕獲しているほか、イルカをそのまま
生け捕りして、国内外の水族館へ提供している。イルカたちは、子供たちに海洋保護や命あるものの
大切さを教える貴重な存在。しかし、多くの水族館にとって人気のイルカショーは太地町の捕獲が
なければ、実施できない状況にある。
町への抗議は、イルカを頭の良い特別な生き物として捉える人々や動物愛護団体、反捕鯨団体の
メンバーが送付しているとみられる。どんな理由にせよ、イルカを捕獲することは「人殺し」や
「拉致」と同じとの趣旨が目立つ。
WAZA資格停止問題が表沙汰になった後の5月5日、太地町漁業協同組合に、差出人不明の抗議の
FAXが寄せられた。送り主はもしあなたがイルカだったらと無理やり仮定し、「あなたは刺し殺されたり、
誘拐されて水族館に売られて生涯奴隷になったりされたいのか」と訴える。そうして、太地の漁師たちは
「邪悪な虐殺」を行っているとし、その言い訳のために「伝統」という言葉を使うなと強要する。
イルカの擬人化は抗議する人たちの共通項だ。別の便りには「捕獲は想像を絶する苦痛をイルカに与える」
とし、漁師が捕獲する際、「イルカたちは仲間が殺されるのを見て悲鳴をあげている」とイルカをまるで
囚われた無辜の民のように比喩して、情緒的に訴える。
さらには、イルカ漁は「ジェノサイド犯罪」としたり、「日本人は生まれつき残忍」と一方的に罵ったり、
イルカ漁を戦時中の南京大虐殺とこじつけて、旧日本兵が殺戮(さつりく)を行っている残虐な写真を
一緒に送りつけたりしてくる。漁協組合の関係者は「もう慣れたが、気味悪い写真やメッセージに
もううんざりしている」と話す。
中には、町民に送付しているはずなのに、韓国語や中国語表記もあるほか、たとえ日本語表記だとしても、
ネット上で自動翻訳したとみられる文章のおかしいメッセージもある。
反捕鯨団体シー・シェパードが騒動を起こしたり、捕鯨論争が世界的なニュースになったりした際は抗議の
量も増える。昨年1月、米国のキャロライン・ケネディ駐日大使がツイッターで「イルカが殺される
追い込み漁の非人道性について深く懸念している」というメッセージを発表し、騒動になった際は漁協には
1日当たり300通以上の抗議FAXが寄せられた。中には脅迫めいたものもあり、漁協は電話番号の
変更を余儀なくされた。 >>2へ続く
URLリンク(www.sankei.com)
太地漁協へ送られてくる嫌がらせのFAX。中国語、韓国語表記のメッセージもあるほか、「南京大虐殺」の残忍な写真の添付も目立つ
URLリンク(www.sankei.com)
シー・シェパードの広告ビラ。イルカの絵が描かれ「大量虐殺をやめるまで2020年東京五輪を拒否しよう」と記されている
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