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★日米2+2 新ガイドラインを決定
4月28日 3時04分
日米の外務・防衛の閣僚協議、2+2がニューヨークで開かれ、新たな日米防衛協力の指針、
ガイドラインを決定しました。新ガイドラインは、海洋進出を活発化させている中国を念頭に
島しょ防衛での協力を明記したほか、安全保障法制の整備内容が反映され、集団的自衛権を
行使する際に想定される協力項目が盛り込まれています。
日米の外務・防衛の閣僚協議、2+2は、日本から岸田外務大臣と中谷防衛大臣が、
アメリカからケリー国務長官とカーター国防長官が出席し、日本時間の27日午後11時前
からニューヨークで開かれました。協議では、18年ぶりの見直しとなる新たな日米防衛協力
の指針、ガイドラインを決定しました。
新ガイドラインは、複雑さを増す安全保障環境の下、平時から緊急事態まで、いかなる段階でも
切れ目のない形で日本の平和や安全を確保するための措置をとるとしています。そして、
東シナ海や南シナ海で海洋進出を活発化させる中国を念頭に、平時からの協力措置として、
共同で情報収集や警戒監視、それに偵察活動などを行うとしているほか、日本に対する武力攻撃
への対処行動として、島しょ防衛での協力を明記し、自衛隊が奪回するための作戦を実施した
際にはアメリカ軍は支援するなどとしています。
また、安全保障法制の整備内容が反映され、「日本以外の国に対する武力攻撃への対処行動」として、
集団的自衛権を行使する際に想定される協力項目を盛り込んでいます。具体的には、弾道ミサイルを
迎撃する際の対処や、海上交通の安全確保を目的とする機雷の掃海活動などを挙げています。
このほか、宇宙空間での両政府の連携を強化するとしているほか、日本の安全に影響を与える
深刻なサイバー事案が発生した場合には、緊密に協議し、適切な協力行動をとるなど、新たな脅威
への対処も盛り込まれています。そして、2国間の防衛協力を確かなものとするため、すべての
関係機関が平時から情報共有や調整を行うことが可能になる常設の機関を設置するとしています。
協議のあとの共同記者会見で、岸田外務大臣は、「新たなガイドラインは、日本の積極的平和主義と
アメリカのリバランス政策の下で進めてきた、おのおのの取り組みの成果であり、その相乗効果を
高めるものだ」と述べました。そのうえで岸田大臣は、「今後、アメリカと緊密に連携し、
日本のみならず、アジア太平洋地域や国際社会の平和と安定のために、これまで以上に積極的に
寄与し続けたい」と述べました。
また、中谷防衛大臣は、「新ガイドラインではあらゆる状況で日米両国が海洋安全保障に関する
協力をすることを重視している」と述べました。そのうえで中谷大臣は、中国が南シナ海で海洋
進出を活発化させていることについて、「南シナ海を巡る問題は、地域の平和と安定に直結しており、
日米や地域共通の関心事項だ。今回の協議でも、法の支配の重要性について認識を共有した」と
述べました。さらに中谷大臣は、新ガイドラインに基づく今後の日米協力の可能性について、
「中東のホルムズ海峡での機雷の掃海活動などでも協力を行うかについては、法令に従い、
その時々の状況に即して適切に判断するが、アメリカ側とどのように協力を進めていく
か確認していきたい」と述べました。
・新ガイドラインの内容
新たなガイドラインは、「強化された同盟内の調整」、「日本の平和および安全の切れ目のない確保」、
「地域のおよびグローバルな平和と安全のための協力」、「宇宙およびサイバー空間に関する協力」に
分類されています。
このうち「強化された同盟内の調整」では、2国間の防衛協力を確かなものとするには、両政府が
十分な情報を得てさまざまなレベルで調整を行うことが必要だとして、すべての関係機関が平時から
情報共有や調整を行うことが可能な、常設の機関を設置するとしています。
「日本の平和および安全の切れ目のない確保」では、複雑さを増す安全保障環境の下、
両政府は日本に対する武力攻撃がないときを含め、平時から緊急事態まで、いかなる段階でも、
切れ目のない形で日本の平和や安全を確保するための措置をとるとしています。 >>2へ続く
URLリンク(www3.nhk.or.jp)