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★【経済】正社員３カ月連続増 非正規の割合なお３７％
2015年4月26日 朝刊
景気の緩やかな回復を受け、正社員が増加に転じている。総務省の労働力調査によると、
正社員の数は二〇一四年十二月以降、三カ月連続で前年同月を上回り、中でも今年二月は
五十八万人増の三千二百七十七万人で、比較可能な一四年一月以降で最大の増加幅だった。
一方、二月の非正規労働者は十五万人減の千九百七十四万人で、初めて減少した。
企業は正社員を抑制し、人件費が安い非正規労働者を増やしてきた。しかし二月の有効求人
倍率が約二十三年ぶりの高水準になるなど雇用情勢が改善。パートや契約社員など非正規
での人材確保が難しくなっており、正社員の採用を増やしたり、転換を進めたりしている。
しかし、雇用者に占める非正規労働者の割合は３７・６％となお高水準で、政府や労使に
とっては、正社員化の動きを加速させるとともに、非正規で働く人の処遇改善をどう
進めるかが課題となる。
労働力調査によると、一四年一月の正社員は前年同月より九十四万人減。その後、
減少幅は徐々に縮小し、一四年五月以降は増えたり減ったりしたが、一四年十二月は
十八万人増、今年一月は三十一万人増だった。非正規労働者は一四年一月が百三十三万人増。
その後増加幅が縮小し、今年二月は減少した。
二月の正社員数を年齢別にみると、四十五～五十四歳が二十九万人増え、三十五～四十四歳も
十一万人増加するなど中高年を中心に増えた。一方、非正規労働者は十五～二十四歳が十八万
人減り、二十五～三十四歳も十一万人減少。六十五歳以上は三十六万人増え、高年齢層では
定年後の再雇用などで増加が続く。
日本郵政は一四年度にグループで契約社員約四千七百人を、原則的に転居を伴う異動がない
地域限定正社員にした。一五年度もすでに約三千人を正社員に転換し、一六年度は約二千六百
人を計画している。
＜正社員と非正規労働者＞ 正社員は雇用期間の定めがなく、長期雇用を前提に社内で職務経験
を積みながら昇進・昇格を目指す姿が一般的で、企業の基幹的な役割を担う。非正規労働者は
パートやアルバイト、契約・嘱託社員、派遣社員など正社員以外の雇用形態を指し、働く期間が
区切られているため雇用が不安定なのが特徴。正社員などの雇用者数は季節要因で変動するため、
前年同月の数値と比較して増減を調べるのが一般的だ。
URLﾘﾝｸ(www.tokyo-np.co.jp)
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