15/04/23 12:36:57.91
★【日中首脳会談】安倍首相演説“無視”の習氏、即座に「歴史」反論の首相…冷徹な現実、友好ムードはあくまで「演出」
2015.4.23 06:56
安倍晋三首相と中国の習近平国家主席による日中首脳会談は、昨年11月の前回とは打って変わって
「和やかな雰囲気」(同行筋)で行われた。だが、歴史認識やアジアインフラ投資銀行(AIIB)
などに関しては、意見の隔たりは大きいままだった。
「せっかくの機会だから、中日関係の発展について安倍首相の見解を聞かせてほしい」
22日夕、会談会場で首相を出迎えた習氏は、笑顔で首相と握手をした後、
ソファに座ってこう切り出した。会談後も、会談内容を質問しようと習氏を追いかける
50人近い記者団に笑顔で何度も手を振り、友好ムードを醸し出した。
だが、歴史認識問題になると習氏は態度を一変。「歴史を正視する積極的なメッセージを出すことを望む」
などと、何度も首相にくぎを刺すことを忘れなかった。これには首相も即座に反論し、緊張が走った。
午前中のバンドン会議60周年記念首脳会議でも、こんな場面があった。
「プライムミニスター、シンゾー・アベ」
場内に首相の名前がアナウンスされ、演説が始まる直前のことだった。それまで各国首脳の演説に
耳を傾けていた習氏が突然、席を立って会場を後にしてしまったのだ。その時の習氏の「無表情」
ぶりは、昨年11月の首脳会談で見せた態度を彷(ほう)彿(ふつ)とさせた。
中国側は首相の演説を、今夏に出す戦後70年談話の「原型」とみなし、注視していた。
バンドン会議50周年の2005年の首脳会議では、当時の小泉純一郎首相が過去の「植民地支配」や
「侵略」を謝罪した戦後50年の村山富市首相談話を踏襲する演説を行い、同年8月に出された
小泉談話にも引き継がれた経緯がある。
しかし、首相はこれまで「歴史認識に関する歴代内閣の立場を全体として引き継ぐ」としながらも、
戦後70年談話では、過去の首相談話の文言をそのまま踏襲することはしない考えを示してきた。
首相の演説が、中国側にとって満足のいかない内容になることは、火を見るより明らかだった。
それを黙って聞かされることは、メンツを重んじる習氏にとって耐えかねる屈辱だったとの見方もある。
実際、首相の演説は「未来志向」の色合いが前面に出た。戦後日本が平和国家としてアジアや
アフリカで果たしてきた貢献の実績をアピール。注目を集めた「侵略」という言葉は
「バンドン10原則」を引用する形で触れたが、日本の行為としての文脈では使わなかった。
代わりに首相は「バンドンの先人たちの知恵は、法の支配が大小に関係なく、国家の尊厳を守る
ということだった」と指摘。南シナ海などで力による現状変更を試みる中国を牽制(けんせい)したとみられる。
首相はまた、アジア、アフリカに対する新たな人材育成支援策を表明した。AIIBを活用した
「ハコモノ」開発を画策する中国との差を鮮明に打ち出した形だ。(ジャカルタ 石鍋圭)
URLリンク(www.sankei.com)
会談する安倍首相(左)と中国の習近平国家主席=22日、ジャカルタ(共同)
URLリンク(www.sankei.com)