15/04/22 11:59:18.14
★【朝鮮半島ウオッチ】「拉致を持ってこい！」態度変えた北朝鮮、強硬策に傾く日本
2015.4.22 06:00
日本人拉致被害者の帰国問題は、一体どうなっているのか。日本と北朝鮮による日朝協議で、
北朝鮮の特別調査委員会が始動してすでに９カ月となった。「このような状態では朝日政府間
対話も行うことができなくなっている」－北朝鮮が今月はじめ、日朝協議中断を示唆する通知
を行った。理由は日本などが主導した国連人権理事会の北朝鮮非難決議とマツタケの不正輸入
事件に関連した朝鮮総連議長宅への家宅捜索など。日本政府は「全く受け入れられない」との
立場だが、日本側が「１年で決着」とした“期限”まで２カ月余に迫った。（久保田るり子）
・「ダメだ、差し戻せ」
北朝鮮の中断示唆を日本政府は「ブラフ（脅し）だろう」（政府筋）と相手にしていない。
文面で北朝鮮は「中断」を断定せず曖昧な表現に止めているからだ。現状について政府筋は
「にらみ合いだ」と述べる。
協議は今年に入って１月末、２月末の少なくとも２度の接触が第三国で行われている。
関係筋によると、協議で北朝鮮側は、残留日本人配偶者と日本人遺骨の「調査報告書」
提出を打診してきたという。これに対して官邸が『ダメだ、差し戻せ』と強く拒否し、
相手にしなかった。安倍首相の意志だったとされ、「拉致（生存情報）を持ってこい」
と命じたとされる。
しかしこのとき、政府内に「北朝鮮が報告を出したいというのなら、出させてもいいんじゃないか」
という声もあったとされる。関係筋の間では「政府のこうした足並みの乱れが北朝鮮に付けいる
隙を与えている可能性がある」との見方も出ている。中断状況の日朝交渉を日本政府はどうみているのか。
「山場は６月。交渉を切っていない北朝鮮側はいずれにしても、一回は勝負に出てくるだろう。
ただ、その内容に拉致がどう扱われるかは、極めて不透明だ」（関係筋）
・「北朝鮮は態度を変えた」
昨年５月のストックホルム合意で「北朝鮮に入ったすべての日本人」についての再調査が
始まった昨年７月以降、昨夏に北朝鮮側が態度を急変させたとされる。
８月中旬頃まで、北朝鮮発と思われる拉致被害者情報や「被害者は２、３人帰国する」
などの未確認情報が日本国内に飛び交った。ところが８月下旬を機に「帰国はない」
などとの否定情報が急増したのだ。
そして、当初は「初回報告は夏の終わりから秋のはじめ」とされた初回の報告について
北朝鮮側が「調査はまだまだ初期段階」とし先送りとなった。
北朝鮮は方針転換したのか、あるいは最初から協議は見せかけだったのか。
北朝鮮事情の分析には２説ある。
ひとつは内部抗争説。張成沢氏粛清（２０１３年１２月）以前、張氏は日本人拉致被害者の
帰国に前向きだったとされる。粛清後もこの方針は金正恩政権に引き継がれたものの、
内部の主導権争いで対日工作機関が力を持った結果、昨夏の段階で方針が変わった－との説だ。
工作機関とは対日対南工作を担当する統一戦線部を指している。
２つ目は、日朝間で意思疎通に齟齬（食い違い）が生じたためとの説。ストックホルム合意は
特別調査の分科会を（１）拉致被害者（２）行方不明者（３）日本人遺骨問題（４）残留日本人、
日本人配偶者－の４つに分け、再調査を同時平行で進めるとした。だが、日本政府への報告に
ついては「各分科会の進捗（しんちょく）状況は分科会ごとに委員会に報告し、日本側に
随時通報し、対策を立てる」とした。日本側は「拉致問題が最優先」とし「拉致被害者情報
のない報告書は受け入れない」との方針だ。だが「北朝鮮側はこれで、（３）の遺骨や
（４）の日本人妻でも対価が得られると上層部に報告したのではないか」（政府関係者）
>>2へ続く
URLﾘﾝｸ(www.sankei.com)