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★「日韓歴史問題の行方左右」＝安倍首相の米議会演説－ケント・カルダー氏
米ジョンズ・ホプキンス大ライシャワー東アジア研究所のケント・カルダー所長
（６７）は、ワシントン市内で時事通信のインタビューに応じ、２６日に訪米する
安倍晋三首相が連邦議会で行う演説について「グローバルな政治都市ワシントンで
首相が何を発信し、どう受け止められるかが日韓の歴史問題を含む諸課題の行方に
影響する」と重要性を指摘した。主なやりとりは次の通り。
－日本の首相として初めて上下両院合同会議に招待された。
ケネディ駐日大使とオバマ政権が民主党を後押しした。野党共和党については、
安倍首相が１月にイスラエルを訪問した際、ホロコースト（ユダヤ人大虐殺）
記念館などを視察したことが受け入れの理由の一つになっている。米国人は韓国が
最重要視するいわゆる従軍慰安婦問題を人権や人間の尊厳の問題と捉えている。
首相はイスラエル訪問でそうした問題に敏感であることを明確にした。
イスラエルは米議会に非常に強い影響力を保持している。
－議会演説が与えるインパクトは。
米国とは直接関係ない従軍慰安婦のような問題であっても、グローバルな課題が
設定されるワシントンでの反応が、その行方を左右する。（だからこそ）韓国は
１９８７年以降、歴代大統領が議会演説を行ってきた。陰で支援しているのは
朝鮮戦争を経験した退役軍人団体や全米で２００万人以上いる韓国系米国人らで、
彼らはとても政治的に活動している。
－韓国は安倍首相が議会演説で歴史認識を表明するよう求めている。
首相は戦争への反省に言及することに注意を払うべきだが、（従軍慰安婦問題などで）
責任の詳細に踏み込むのは生産的だとは思わない。一部の人々は日本をあおる
「性奴隷」といった言葉を使いたがるだろう。多くの米国人は日本が内省的である限り、
こうした表現には反応しない。一方、首相が過去の戦争に対して本当に深い反省に立てば、
議会でスタンディング・オベーション（総立ちの拍手喝采）を受ける可能性が高くなると想像する。
◇ケント・カルダー氏
ケント・カルダー氏 エドウィン・ライシャワー元駐日大使門下の知日派の日本研究者。
ハーバード大学大学院修了。プリンストン大学で２０年間教壇に立つ。１９８９～９３年、
９６年に戦略国際問題研究所（ＣＳＩＳ）日本部長。９７～２００１年までフォーリー
元駐日大使特別補佐官を務める。０３年から米ジョンズ・ホプキンス大ライシャワー
東アジア研究所長。１９４８年生まれ。ユタ州出身。（ワシントン時事）（2015/04/21-16:47）
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