15/04/12 19:07:36.47
★【湯浅博の世界読解】“歴史認識”は余計だ…注目の安倍首相「米議会演説」、中露に強固な関係を誇示せよ
2015.4.12 17:00
安倍晋三首相(60)が4月下旬に米国を訪問し、日本の首相として初めて上下両院合同会議で
演説する。バラク・オバマ大統領(53)からの招(しょう)聘(へい)は国賓待遇の公式訪問であり、
首相の米議会演説としては、下院で行った池田勇人首相以来、54年ぶりである。
(SANKEI EXPRESS)
・中露に日米関係誇示
池田首相が訪米した1961年は、冷戦下で地下核実験停止の米ソ交渉が失敗し、
東西対立の厳しさが増していた。日本国内でも、安倍首相の祖父、岸信介首相が60年日米
安保条約の改定を成し遂げたものの、強行採決が災いして退陣に追い込まれた直後であった。
前政権が岸を「これ以上望めない政治家」と評価していただけに、ケネディ政権は後継の
池田首相との関係を良好に保つ必要があった。対ソ戦略のうえから日本が中立化することを恐れ、
日本を西側の一員に組み込まねばならないからだ。
同行した宮沢喜一氏の著書「戦後政治の証言」などによると、ケネディ大統領は池田首相に
「秋までにベルリンで大きな危機が起こる」と述べていた。その1カ月後、東西ベルリンの
境界を分ける壁が築かれた。緊迫の時代だからこそ、池田首相に米下院で演説の機会が
与えられたのである。
あれから半世紀を経たいま、オバマ政権と米議会は安倍首相に何を期待しているのだろう。
池田首相の場合は、岸前首相の築いた新安保条約に従って米軍駐留を確認するだけでよかった。
しかし、安倍首相が向かう米国のいまは違う。
米国の覇権に陰りが出始め、拡張主義を復活させたロシアと、アジアの海洋覇権を目指す
中国がそれぞれ戦後秩序に挑戦している。安倍訪米は歴史の転換点で行われるといえる。
とくに中国は、地域覇権国として国際秩序を塗り替えようとする。南シナ海の岩礁を人工島
にかえ、滑走路や港を造成しつつある。昨年は日米から「力による現状変更」の批判を受け、
東南アジアが結束をみせたことから軌道修正を迫られた。今はひたすら静かに事を運び、
国際社会が騒ぐ前の既成事実化を狙う。
尖閣諸島(沖縄県石垣市)の領有で争う日本に対しては、今年が戦後70年の節目である
ことから歴史戦で対中批判の動きを封じる。不平がくすぶる東南アジアは道路、鉄道建設の
資金を融資するアジアインフラ投資銀行(AIIB)の加盟に誘い込んだ。「中華の磁場」
に英仏独まで吸い寄せたのは、ヒョウタンから駒であろう。
中露という「現状打破勢力」の権威主義国家に対して、日米の「現状維持勢力」ががっちりと
手を握る必然性がある。とりわけオバマ政権は、アジア地域のリバランス(再均衡)を
具体化するよう求められる。
・歴史問題は本質そらす
共和党主導の米議会は、オバマ政権の甘い外交政策に飽き足らない。軍事外交の有力上院議員が
3月に、国務、国防両長官あてに中国の南シナ海と東シナ海での領土拡張に包括的戦略を
打ち出すよう書簡を送ったのは当然であった。
安倍首相訪米の主眼は日米同盟の強化にあり、日本や韓国のメディアからの「議会演説で
歴史認識に触れよ」との要求は余計なことなのだ。新米国安全保障センターのフォンテイン
会長は米誌で、むしろ「歴史問題はことの本質から目をそらす」と冷静にみている。
フォンテイン氏は、安倍首相の議会演説を「アジアの安全保障や日本の指導力についての
ビジョンを打ち出す好機」ととらえ、「歴史をつくる機会とすべきである」と結んだ。
至言である。(東京特派員)
URLリンク(www.sankei.com)
関連スレ
【国際】「日本は謝罪していない」 在米韓国系団体、意見広告に向け募金呼びかけ 標的は安倍首相の米議会演説
スレリンク(newsplus板)
【国際】「日米蜜月」に苛立つ朴槿恵政権 安倍首相の米議会演説を妨害する韓国“対日神経症”
スレリンク(newsplus板)
【米国】在米韓国系団体が米下院議員と面会、安倍首相の米議会演説阻止を訴え
スレリンク(newsplus板)