15/04/09 14:24:04.10
★【突破する日本】左派コメンテーターが優遇される報道番組 放送法の「不偏不党」は…
2015.04.09
現在、ツイッターなどには、リアルタイムでテレビ番組の批判があふれている。
「もの言わぬ多数」だった視聴者が通信手段を得たことで、一大圧力団体と化している。
数年前、「韓流が過ぎる」として、あるテレビ局に抗議が押し寄せたことがある。
多少内部の事情を知る者としては、「他局も同じことをしていたのに、なぜ、あの局だけを」
という思いに駆られた。これを契機に、韓流ブームは消えた。
視聴者はテレビ局が放送法を守っていないことを知っている。確信犯的な番組があることも
知っている。放送法の求める「不偏不党」「政治的に公平」を無視した番組づくりをしている
ことも知っている。そこを、通信手段を持つことで指摘し始めた。しかも、批判は容赦がない。
テレビ朝日系「報道ステーション」の軌道修正には、テレビの業界組織である放送倫理・番組
向上機構(BPO)の指摘とともに、局内の放送番組審議会からの批判も影響が大きかったようだ。
番組審議会は、放送法で設置が義務付けられた外部有識者の審議会である。
番組が放送法にのっとっているかをチェックすると同時に、視聴者の代表として
番組の感想も述べる。その際、多くの視聴者の声を背景にしている。
昨年10月のテレビ朝日の放送番組審議会で「報道ステーション」の番組づくりが公然と
批判されている。それでも、今年3月末まで路線を変えなかったことに驚かざるを得ないが、
局の御用機関と化している番組審議会が多いなか、本来の機能を発揮した。
これまでテレビ局は、いわばやりたい放題だった。国民の共有財産である電波を低額で
借りておきながら、順守すべき放送法を堂々と破った放送をしてきた。
特に、一部の報道番組の偏向には看過しがたいものがあった。そして、それが放置されてきた。
「報道ステーション」は今回、若干の軌道修正をするようだが、他局の番組には馬耳東風を
装っているところもある。
何よりコメンテーターの人選が偏っている。前回連載でも指摘したように、左派、リベラルは
単独で番組に出演でき、持説を一方的に述べることができる。私のような保守派は出演できても、
彼らとの論争のカウンターパートでしかない。見直しが必至だ。
世論形成に与えるテレビの影響は大きい。憲法改正が政治日程に上ろうとしているとき、
「不偏不党」「政治的に公平」が強く求められる。
■八木秀次(やぎ・ひでつぐ) 1962年、広島県生まれ。早大法学部卒業。
同大学院政治学研究科博士課程中退。国家、教育、歴史などについて保守主義の立場から
幅広い言論活動を展開。第2回正論新風賞受賞。現在、麗澤大学教授、安倍内閣が設置した
教育再生実行会議委員、フジテレビジョン番組審議委員、日本教育再生機構理事長。
著書に『国民の思想』(産経新聞社)、『憲法改正がなぜ必要か』(PHPパブリッシング)など多数。
URLリンク(www.zakzak.co.jp)