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★「もう太陽光には騙されない」エネルギーミックスの議論が佳境を迎えつつある。(iRONNA)
2015.4.3 16:23
エネルギーミックスとは、日本の電源構成のことで、現在議論しているのは
2030年段階における姿だ。経済産業省の有識者会合で議論が進んでおり、
「再エネ(再生可能エネルギー)は30%を目指せ!」「原子力は20%は維持を!」
といった数字が紙面を賑わせている。
ところが、その前提となる電力需要の総量に疑義が示されている。
分数の分子の議論に集中していたら、分母がおかしかった、というようなものだ。
3月19日の日経新聞の経済教室で、野村浩二・慶應義塾大学准教授はこのように指摘している。
「政府はこの20年以上、コスト負担を顧みることなく、省エネ努力を数量的に
積み上げることに腐心してきた。省エネの過大推計は、電力需要の過小推計を導く。
そして二酸化炭素排出量を小さく、電力構成における再エネ比率を大きく見せる。
ゆえに理想的な政策目標に近づけるには、禁断の果実となる」
世論受けを狙う政治家としては、再エネ比率をできる限り高く見せたい。
地球温暖化問題で国際的にアピールしたい政治家としては、二酸化炭素排出量の
削減目標を少しでも積み上げたい。しかし、どちらも、どれくらいの国民負担が
必要かという現実問題を考えると、頭が痛くなる。だったら分母を小さくして
しまえばいいじゃないかというのが「省エネ努力の積み上げ」なのだ。
3月31日に開催される省エネルギー小委員会では、省エネの見積もりについての
議論がなされるようだ。再エネや原子力に関心がある読者の皆さんには、
ぜひこのテーマにも関心を持っていただきたい。(Wedge編集長 大江紀洋)
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