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★【日本の議論】衆院選「開票ミス」を「白票水増し不正」で隠蔽した仙台市職員の凄まじき“コンプライアンス意識”…判事国民審査では“犯人”いぜん名乗り出ず
2015.4.3 12:00
昨年12月に行われた衆院選小選挙区と最高裁判所裁判官の国民審査で、仙台市青葉区の
開票所で不正が発覚した。小選挙区では白票を、国民審査では「裁判官全員を信任する」
有効票などを水増し。不正には同区選挙管理委員会の職員が関わっており、
区選管事務局長まで事実の一部を隠蔽していたことまで分かった。(木下慧人、写真も)
市から刑事告発を受けた宮城県警は3月に公職選挙法違反容疑などで職員2人を書類送検。
事件が捜査機関の手に渡ったあとも市選管や市議会でそれぞれ独自に委員会を設置した。
民主主義の根幹をなす選挙制度だが、損なわれた信頼の回復に向けた道のりは長い。
■「この方法しかない」
一連の問題が発覚したのは衆院選小選挙区に比べ、比例代表の同区での投票者数が
約千人少ないことに気づいた報道機関からの指摘だった。
小選挙区の投票後に、比例代表だけ投票しない有権者が千人近くいることは考えにくく、
区選管は調査を開始。すると、開票所の担当者2人が不在者投票と点字投票の人数を
二重計上していた。つまり、「比例の投票者が少ない」のではなく
「小選挙区の投票者が実際より多かった」のだ。
ところが、当日の開票現場では通常では考えられない判断をしてしまった。
突如現れた原因不明の千人分の齟齬に対して、作業に従事していた係長級の男性(当時)
は異常な事態に気づいたが、「つじつまを合わせないと開票が終わらない」と考え、
申告することなく、白票で埋めてしまった。当日の上司にあたる区選管の選挙課長
(当時)に「この方法をとるしかない」と報告し、上司も黙認した。
その後の市の調査で国民審査についても同様の不正が分かった。小選挙区と同じ集計ミスで、
投票者数が千人分多くなった。そこに何者かが投票者数と票数の齟齬を埋めるために、
全ての裁判官を信任する票を500票、持ち帰り票を505票として処理。
こちらは誰が行ったのかは判然としていないが、作為的な処理の可能性が高い。
問題発覚から1カ月近く市当局で調査を続けたが、解明には至らなかった。
その間には、区選管事務局長(当時)が早期に事実を知っていたにも関わらず、
虚偽の報告をしていたことまで発覚。事実を隠していた人物が内部調査を担当して
いたことは、調査結果の正当性を揺るがす一大事で、組織ぐるみの隠蔽と批判
されても仕方がない。結局関係する3人は更迭された。
市は関係する職員から聞き取り調査を行ったが、曖昧な部分も多く、権限がないため
全てを明らかにするのは限界があった。奥山恵美子市長は一連の問題を容疑者不詳のまま、
1月19日、宮城県警に公職選挙法違反罪と国民審査法違反罪で刑事告発。
問題の行方は捜査機関の手に渡った。
県警は捜査を重ね、3月23日に公職選挙法違反と国民審査法違反の疑いで
前選挙課長を、公職選挙法違反の疑いで前係長を、それぞれ書類送検した。
■委員会を立ち上げ 調査に限界も
告発後も、保存すべき書類を廃棄していたことが分かったり、個人情報の入った資料を
市議に渡していたことなど続々と不祥事が浮かび上がった。奥山市長は「過去にさかのぼって
調査することは限界がある」との認識を示し、関わった職員の処罰について慎重な姿勢を
崩していないが、市職員全体のコンプライアンス(法令順守)意識が問われる結果となった。
市選管はこの問題をめぐる第三者委員会を設立。選挙システムを改善し、再発防止策を
練る予定で、4月にも提言が出される。選挙に携わった職員約600人へのアンケートも実施。
選挙事務に関する職員意識を調査し、改善策に反映させる。
市議会も調査特別委員会を設置した。会議室に開票所を模した区画を設営し、
実際の開票の様子を確認したりするなどしている。 >>2へ続く
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