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★【主張】不適切教材 独り善がりの指導やめよ
2015.3.14 05:02
文部科学省が、学校の授業などで不適切な教材を使わないよう通知を出した。
誤りや一面的記述のほか、遺体の画像を配慮なく見せるなど教員の良識を疑わせる問題が起きているからだ。
どんな授業が行われているか、教員は他人から授業を評価される機会が少ない。
独り善がりの指導になっていないか、改めて見直してもらいたい。
学校教育法で教科書のほかに副読本や教員の自作のプリントなど「有益適切」な補助教材を
使うことが認められている。
補助教材のこうした通知は、昭和49年に政治や宗教に関し特定の思想や題材に
偏らないよう求めて以来、40年ぶりという。
今回は教育基本法などの趣旨に沿っているかや、児童生徒の心身の発達段階に即しているか、
特定の見方や考え方に偏っていないかなど留意事項をあげた。
こうしたあたりまえのことが守られていない。公立中学の社会科の授業で教諭が「日本海(東海)」
と表記した地図を掲載したプリントを配る例も起きている。「東海」は韓国側が主張する呼び方で、
国際的に通用していない。補助教材の使用にあたり校長の許可を得て教育委員会に届けるルールも
守られていなかった。
高校の定期試験で安倍晋三首相の靖国参拝を批判的に取り上げた新聞記事を問題文に示して、
生徒の解答を誘導するような事例もあった。
また過激組織「イスラム国」が日本人人質を殺害したとする画像を授業で見せる例も相次いだ。
経験の浅い教員だけでなく、ベテランもこうした問題を起こしていた。興味本位で扱っても、
命の大切さや時事問題への関心を高めることにはけっしてつながらず、悪影響が懸念される。
教員は過激な暴力や性表現などが子供たちに与える影響を考え、とりわけ配慮しなければ
ならない立場ではないか。インターネットなどで入手できる情報があふれている時代に、
教員自身が、情報を見極め、どう活用するか見識を養うことが欠かせない。
文科省は通知で適切な教材を有効に活用することも促している。日本の豊かな自然、
国土や歴史について理解を深める教材こそ工夫してほしい。独善的な指導は多様な見方や考え方を損なう。
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