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★日本人は世界で最も危険な民族なのか?
防衛省設置法改正に「文官統制」なる造語を使い噛みつく大メディア
2015.03.05(木) 織田 邦男
政府は防衛省設置法改正案に防衛官僚(背広組)と自衛官(制服組)の位置づけを見直す法案を今国会に提出する。
防衛官僚と自衛官双方の縦割りを解消して、自衛隊の部隊運営などの効率化を図ることを目的とするものだ。
・「文民統制」はあっても「文官統制」はない
この記事が出た途端、早速日本のメディアは、またぞろシャドウ・ボクシング的な見出しを掲げて、
ありもしない危機を煽り出した。
「制服組、増す影響力 揺らぐ『文官統制』 防衛省設置法改正案」(朝日)
「防衛省改革 文民統制を貫けるのか」(毎日)
「防衛省設置法 文官統制の規定廃止 派兵推進の政治家と『軍部』が直結」(赤旗)
「『文官統制』廃止案問題は 制服組暴走の抑止低下」(東京)
政府を批判するのはメディアの役目である。だが、批判するからには、もう少し全般状況を把握し、
背景を勉強してからにしてもらいたい。そもそも「文民統制」(シビリアン・コントロール)
という言葉はあるが、「文官統制」という言葉はためにするメディアの造語である。
国会での予算審議を垣間見ても、いかに的外れな、そして現実と乖離した議論に貴重な時間を費やして
いるのかと暗澹たる気分になる。かつて市ヶ谷で、制服組として勤務した者の正直な感想である。
・共産主義国と日本だけのシステム
現行の防衛省設置法12条とは以下のとおりである。
(官房長及び局長と幕僚長との関係)
第十二条 官房長及び局長は、その所掌事務に関し、次の事項について防衛大臣を補佐するものとする。
一 陸上自衛隊、海上自衛隊、航空自衛隊又は統合幕僚監部に関する各般の方針及び基本的な実施計画の作成について
防衛大臣の行う統合幕僚長、陸上幕僚長、海上幕僚長又は航空幕僚長(以下「幕僚長」という。)に対する指示
二 陸上自衛隊、海上自衛隊、航空自衛隊又は統合幕僚監部に関する事項に関して幕僚長の作成した方針及び基本的な
実施計画について防衛大臣の行う承認
三 陸上自衛隊、海上自衛隊、航空自衛隊又は統合幕僚監部に関し防衛大臣の行う一般的監督
端的に言えば、防衛大臣が統合幕僚長や陸海空の幕僚長を指揮・監督する際、背広組の官房長や局長が防衛大臣を
直接補佐する仕組みと言える。このようなシステムを取り入れている軍隊は、共産主義国家の軍隊以外にはない。
共産主義国家の軍隊は党の軍隊であり、末端の部隊まで政治将校(文官に相当)が配置され、
政治将校の許可なく部隊を動かすことはできない。基本的にはクーデターを恐れるからだ。
・世界情勢の変化を全く理解できない朝日新聞
日本の場合、旧日本軍が暴走した経験から、「軍による安全」より「軍からの安全」を重視した法体系になっている。
自衛隊創設当時は、それこそ「箸の上げ下ろし」まで背広組が関与したと聞く。
朝日新聞は次のように述べる。
「自衛隊の効率化や意思決定の迅速化などを理由に掲げるが、制服組(陸海空の自衛官)の影響力は増大する。
背広組(文官の防衛省職員)の影響力低下で、現場の自衛官の暴走が万一にもないのか。
チェック態勢の確保に加え、防衛相の責任が一層問われる」
「影響力増大」「暴走」「チェック態勢」などの文言が踊っているが、いかに現状に無知か、
認識が実態と乖離しているか。これが日本を代表する新聞かと愕然とする。この記事を見た一般国民は、
錯覚して自衛隊を満州事変前夜の帝国陸軍と同一視するに違いない。
現在の自衛官たちは戦後の平和教育を徹底して受け、骨の髄まで「国民の自衛隊」が浸透している。
この記事のように「影響力増大」をもくろみ、「暴走」しようと思っている制服組などどこにもいない。
ありもしない敵を勝手に作り、それにファイティングポーズを取るシャドウ・ボクシングのようなものだ。
我々制服組から見ると非常に滑稽でさえある。>>2へ続く
URLリンク(jbpress.ismedia.jp)
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