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★中国の人件費「3倍以上に」TDK秋田に2工場
2015年02月28日 16時19分
電子部品大手TDK(東京都)は26日、秋田県由利本荘、にかほ市の2か所に
約250億円をかけて新工場を建設すると発表した。
スマートフォンや自動車向けの電子部品の需要が世界的に伸びる中、円安や中国の
人件費の高騰などを背景に、戦略的生産拠点を国内に構えることにした。
災害リスクの回避で生産体制を分散する企業もあり、秋田県内への進出計画が相次いでいる。
TDKによると、新工場は由利本荘市万願寺の本荘工場と、にかほ市象潟町の稲倉工場の
敷地内に建設する。本荘の新工場は鉄骨2階、延べ5万平方メートル。高周波部品や
電子部品を開発、製造する。稲倉の新工場は鉄骨一部2階、延べ1万5000平方メートルで、
主に磁性材料のフェライトなどを生産する。いずれも今年7月に着工の予定で、
来年末の操業開始を目指している。
これに伴い、同社は両工場を「秋田地区の電子部品生産を集中的、効率的に行う戦略的な
生産拠点」と位置づけ、高い技術力や開発力を備えたマザー工場に育てる考えだ。
製造ラインはロボットなどで自動化されるとみられ、当面、新規雇用の予定はないものの、
「マザー工場化に伴い、生産技術や製品の開発に必要な人材は採用していきたい」
(本社広報グループ)という。
新工場建設の背景には、アベノミクスで円安が定着し、国内生産の方が低コストになったことや、
「過去10年間で3倍以上に跳ね上がった」(日中経済協会調べ)とされる中国の人件費などが指摘されている。
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