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2015.02.27 Fri
★在日韓国・朝鮮人の戦後史―「特別永住資格」の歴史的経緯とは
田中宏×鄭栄桓×荻上チキ
在日韓国・朝鮮人の排斥を訴え、人種差別的な街頭宣伝やネットでの書き込みを行うヘイトスピーチが問題になっている。
ヘイトスピーチ的な言説において、しばしば在日韓国・朝鮮人は「不当に特別な権利を持っている」という主張がなされ、
その代表例として「特別永住資格」が挙げられる。いったい、「特別永住資格」はどのようにできたものなのか。
その歴史的制度に迫る。 TBSラジオ・Session-22「在日韓国・朝鮮人の戦後史」より抄録。
・在日韓国人という外国人を特別扱いしない
維新の党橋下共同代表は、特別永住資格を「特権」と非難する「在日特権を許さない市民の会」(在特会)の
桜井誠会長と面会をしたのち、2014年10月21日、次のような発言を行った。
歴史的な経緯等踏まえてね、特別永住者制度というものが設けられたと考えていますので、これはもう根底から、
根こそぎ、その制度がつくられた時点から否定するのは違うと思いますけれど。ただ、同和対策事業と同じようにね、
ある一定の年数が経って来た時に、やっぱりね、特別扱いするということはかえって差別を生むんですよ。
だから、しっかりと時間をかけ、ある程度の時間を置いた上でね、ぼくはもう、今、日本と韓国というものは主権国家
どうしの関係になっていると思ってますから。主権国家のね、独立した国家と国家の関係になっていると思うので、
在日韓国人の皆さんにもね。まぁあとどれくらいの期間なのかということは、これから、維新の党や政治家、
国会議員とみんな議論しなければいけませんけども、もう在日韓国人という外国人を特別扱いするのではなくて、
通常の外国人と同じようにしてですね、永住者制度のほうに一本化していくと、ということは必要になるかと思います。
(動画:2014年10月21日(火)橋下徹市長登庁会見URLリンク(www.youtube.com) 07:43~08:52部分 )
・日本における外国人
荻上 ゲストをご紹介いたします。在日外国人の現状や法制度に詳しい一橋大学名誉教授の田中宏さんです。
田中さんは岩波新書から『在日外国人』という新書を出されています。現在は第三版となっていますね。
田中 初版が91年でしたが、どんどん状況が変わっていくので、中身もそのたびに変えています。
荻上 ご自身が留学生と接していく中で、法や制度のみならず、外国人に対する偏見などがあることを思い知らされた体験を綴っておられますね。
田中 留学生相手の仕事をしているときに、日本で外国人がどのような立場に置かれているのか、しみじみ感じました。
ベトナムの学生が、「日本人はシャイだから字で書く時は『外の国の人』と書くけども、内心では『国に害になる人』で『害国人』だ
と思っているんじゃないか」と言われてドキッとしたんです。つまり、日本国にとって自分達は害になると思われているのではと。
当時は、外国人登録証に指紋が押してあるものを、いつも持ち歩かなければいけませんでした。指紋は犯罪と結びつくわけですから、
自分たちは犯罪予備軍だと思われているのではないかと。その言葉は今でも覚えていますね。
荻上 日常のきっかけから、歴史的な経緯や事実を踏まえながらお書きになった本なんですね。
また、在日朝鮮人の歴史がご専門で、明治学院大学教養教育センター准教授の鄭栄桓さんにも参加していただきます。
ご専門は「在日朝鮮人の歴史」ということですが、「在日韓国人」と「在日朝鮮人」は違うのでしょうか。
鄭 同じです。私は日本の朝鮮植民地支配の結果、日本に渡り暮らすことになった朝鮮民族全体を指す言葉として
「在日朝鮮人」という言葉を使っています。誤解している人が多いですが、朝鮮民主主義人民共和国出身の在日朝鮮人と、
大韓民国出身の在日韓国人という異なるグループの人々がいるわけではありません。地域でみるとそのほとんどは朝鮮南部の出身です。
韓国人と朝鮮人という民族的に異なるグループがあるというわけではありません。 >>2へ続く
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