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★安倍首相に論戦を挑む岡田克也代表の「形式論理」、これでは民主党に政権担当は無理
2015年02月23日(月) 田崎 史郎
「イスラム国」による人質事件をめぐる衆院予算委員会における首相・安倍晋三と民主党代表・岡田克也の
論戦を聞いて、国家権力の動かし方、および指導者の在り方について根本的な違いがあることに気づいた。
私見を先に記すなら、党首が交代しても、民主党にはやはり政権を委ねられないということだ。
・危機管理システムへの無理解
まず、事実関係を整理すると、後藤健二さんが殺害された事件は昨年12月3日に「犯行グループ」から
後藤夫人にメールが届いたことに始まる。政府は同19日に政府は後藤さんが拘束されたと判断した。
だが、「イスラム国」の犯行と分かったのは今年1月20日、ビデオ映像が流された時点だった。
岡田が19日の衆院予算委で追及した論点を要約すると次のようになる。
「危機感が足りなかった。12月3日に、後藤さんの拘束が分かってから、官房長官は何時に官邸に入ったか。
官邸に官房長官がいれば、もっと早く対応ができたのではないか。反省はないか」
官房長官・菅義偉はこの日、12月2日に公示された衆院選の応援のため、静岡県、愛知県を遊説している。
岡田の追及に対し、菅は内閣法を持ち出してこう答えている。
「私が官邸を留守にする間、内閣法に基づいて、定めによって、世耕副長官に私の職務を代行できる
というのがあるので、副長官にお願いして、私は不在にしていた。ただつねに、電話連絡は取っていた」
内閣法は第14条で「内閣官房副長官は、あらかじめ内閣官房長官の定めるところにより内閣官房長官
不在の場合その職務を代行する」と定めている。
菅は昨年夏の段階で安倍と相談し、この規定に基づき、土日の「待機番」に3人の官房副長官を加えた。
それまでの待機番は首相と官房長官だけだった。しかし、安倍が外遊や東日本大震災の被災地視察のため
土日に不在となるケースが多く、菅がなかなか休養を取ることができなかったからだ。
菅が内閣法を説明しても、岡田は納得せず、追及した。
「官邸は必至の覚悟でやっていたと思うが、それにしては、毎日、毎日街頭演説か。
いつ、そういう作業をしたのか、夜か。どうして昼間にいないのか」
「中心になる官房長官が昼間いないということが、私には理解できない」
「私には理解できない」というのは岡田の常套句だ。筆者には、理解できない岡田が理解できない。
岡田の論理が「官房長官がいれば対応できた。いなかったから対応できなかった」という単純な考え方だからだ。
官邸には、未確認を含めさまざまな情報が押し寄せる。そのすべてに首相や官房長官が対応していたら、
官邸はたちまちパンクする。このために、危機管理監を置き、危機管理監は内閣法で「内閣危機管理監は、
内閣官房長官及び内閣官房副長官を助け、命を受けて危機管理に関するものを統理する」(15条)
という役割を担っている。
これが国家運営、とりわけ危機管理のシステムなのだ。官房長官の職務代行者として副長官が、
正副官房長官を補佐する危機管理監がそれぞれいる。
こういうシステムを無視し、なんでもかんでも首相が先頭に立ったところに民主党政権の失敗が
あったのではないか。東日本大震災発生時に、時の首相・菅直人が福島第一原発の事故現場に
乗り込んだことを思い出してもらいたい。
当時、官邸に詰めていた官僚が「子どものサッカーみたいだ」と嘆いていた。
そのこころは「ボールが集まるところに人が集まる」。 >>2へ続く
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